元日に起きた能登半島地震で被災された皆様にはお見舞い申し上げます。

災害が起きた直後から、日が経過するにつれて、そのタイミングに応じて求められる支援の性格が違ってくることはよく指摘される。最初は何より、生命を維持するための支援——水、食べ物、医療など——が必要だ。もっとも、能登半島は地理的特性とことごとく破壊されてしまったインフラのせいで、日が経過しているにもかかわらず、依然として、それらさえままならない。

次に必要になるのは、生命というよりは生活を元に取り戻すための支援。生命を維持するための支援は、自衛隊、消防、医療従事者などしか手を出せないが、生活を元に取り戻すためのプロセスは、スタートアップや NPO を含めた、より民間の力が求められるフェーズに移ってきている。前回の記事以降に新たな見つけた、スタートアップによる被災地・被災者支援に向けた動きをまとめてみた。

Carstay、キャンピングカーを貸し出し

キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービスなどを展開する Carstay は、石川県内に開設した子どもたちの支援現場のスタッフの休憩・待機・仮眠場所として、および、災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”」の現場隊員の休憩・待機・仮眠場所として、キャンピングカーを貸し出ている。（PR TIMES）（PR TIMES）

東京理科大発のイノフィス、ボランティアに「マッスルスーツ」を無料貸し出し

CES 2024 にもアシストスーツを出展したことで注目を集めたイノフィスだが、アシストスーツ協会による「災害復旧サポートプロジェクト」を通じて、「マッスルスーツ」の無料貸し出しを始めた。イノフィス以外にも、アルケリス、加地、ダイドー、日本シグマックス、ダイヤ工業、倉敷紡績、菊池製作所、Asahicho といったアシストスーツメーカーがこの活動に参加している。（アシストスーツ協会）

台湾 Gogolook（走著瞧）、詐欺対策アプリを無料提供

怪しい電話やメッセージを受け取ったとき、悪質かどうかを判断し通報やブロックするサービス「Whoscall」を提供する台湾 Gogolook（走著瞧）は、能登半島地震を受けて日本全国で詐欺電話などが増加している状況をかんがみ、プレミアムプランを3カ月間無料でトライアル提供すると発表した。Whoscall には Android 版と iOS 版があり、今月中にダウンロードすると無料が適用される。（PR TIMES）

乳幼児向けインクルーシブブランド「IKOU」、ポータブルチェアを拠出

乳幼児向けインクルーシブブランド「IKOU」は、被災者避難先への「IKOUポータブルチェア」の提供を始めた。IKOU ポータブルチェア は、体幹が弱く座位が安定しない障害児のニーズに基づいて企画・開発した折りたたみ式のキッズチェアで、幼児（生後7ヶ月（腰すわり）〜3歳ごろ（身長97cm、体重16kgまで））を安全に座らせることができる。（IKOU）