視覚障がい者に直感的に道順を知らせるデバイス「あしらせ」/KDDI ∞ Labo2月全体会レポ

Ashirase 代表取締役CEO 千野歩氏

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

Ashiraseは「人の豊かさを“歩く”で創る」をミッションに掲げ、視覚障がい者向けの歩行ナビゲーションデバイス「あしらせ」を開発しています。視覚障がい者は先進国を中心に増加傾向にあり、現時点で世界に約3億3,800万人も存在しているそうです。

視覚障がい者が単独歩行するためには、目的地までの道順とルート上の安全の2つの要素を確認する必要があります。Ashiraseは、道順を直感的に把握できるようにすることで、視覚障がい者が、白杖や五感などで安全確認することにフォーカスできる状態をつくります。あしらせでは、スマートフォンアプリと靴につける振動インターフェースを連携させます。目的地を設定して歩行を開始すると、正しい方向に進んでいるときは両足の甲が振動し、右折する際には右足のみが振動するなど、直感的に道順を把握可能です。

あしらせの特徴は、一度歩いた道順を自動的に記憶し、マイルートとして登録できることです。視覚障がい者の「歩き慣れた道を利用したい」というニーズに対応しています。千野氏は「障がいに国境はない。すでにマレーシアやシンガポールを起点に、海外進出する準備も進めている」と今後の展望を語りました。

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