アクティブユーザが8億人を超える中国で最も人気のメッセージアプリ WeChat(微信)を展開する Tencent(騰訊)が、WeChat ユーザに動画を直接ライブストリーミングするドローンをローンチする。
Ying ドローンは今年初めに CES で初めて披露された。中国国内では現在、ミニサイトから299米ドルで先行予約が可能だ。10月30日から販売が開始される。
Ying ドローンには折りたたんで簡単に収納できる4つのローターがついており、4K 動画が撮影できるカメラが内蔵されている。ただし、ライブストリーミングの画質は最大で HD 720p である。最近公開された、同じく折り畳み可能で、Facebook Live、YouTube、Periscope へのストリーミングが可能な DJI Mavic Pro(999米ドル)よりも安い。
それ以外の Ying 仕様は次の通り。色は黒と白、重量425グラム、190度カメラモード対応、セルフランディング、1回の充電で1時間飛行可能、iPhone アプリによる操作が可能。搭載されたソニー製カメラで13MP の写真撮影が可能。シャーシには、こちらも CES 2016で初公開された Qualcomm の新しい Snapdragon Flight チップセットが内蔵されている。これは特に何のために開発されたかというと…まあ、名前をみれば明らかだろう。
WeChat の生みの親である Tencent は中国の大手3大 IT 企業の1つであり、このドローンは地元のハードウェアスタートアップ Zerotech(零度智控) から多大な協力を得て開発された。このことは、国内ライバルの DJI や Ehang からかなり遅れをとっている規模の小さい同社にとって、大きな弾みとなる。Zerotech は先月 Qualcomm などから2,300万米ドルの資金を確保している。
昨年、ドローン開発を手掛ける中国のスタートアップに対し、何億ドルもの資金が投資された。
中国国外での Ying の販売に関しては何も発表されていない。問い合わせ中だが Tencent からは現在のところまだ回答はない。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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