商用輸送車向けに IoT と SaaS ソリューションを提供している TempoGo は、香港の K2 Capital がリードしたシードラウンドで82万5,000米ドルを調達した。
2015年に設立され、インド・ムンバイを拠点とする TempoGO は、輸送業界で IoT と Saas のソリューションを提供している。同社の統合プラットフォームは、自動車と人、移動状況をつなぎ合わせ、旅客、貨物を問わず商用輸送車の生産性の向上に努めている。
TempoGO の IoT レイヤーには、内蔵された自動車用イモビライザーを含む GPS ベースのハードウェアユニットがあり、これは車の位置や速度、センサーセット(ドアの開閉や荷積み場での温度変化をモニターする)を追跡できる。さらに、エンジンのデータや急発進・急減速といった車両の動きに関するデータを自動で記録・転送する OBD 2アダプターも備えている。
SaaS レイヤーには、トリップマネジメントと車両マネジメント用ソフトウェアや、データアナリティクスを活用した実用的なビジネスインテリジェンス用ダッシュボードが含まれる。
このソリューションは、直近1年間で1,800超のインド国内の都市間輸送に活用され、Bisleri、Blue Dart、Oyo Rooms、Havell といった300社以上の顧客による走行距離は65万キロに及ぶと同社は発表している。
TempoGo の設立者で COO の Pranav Shirke 氏は次のように述べている。
世界で2番目に巨大な道路ネットワークを持つインドには800万台を超える商用輸送車があり、470万キロもの距離を走行しています。しかし信じられないことに、その約75%はまだテクノロジーを活用していないのです。
同社テクノロジー部門を率いる Aaditya Goyal 氏は次のように述べている。
当社のユニークさは、自動車の IoT センサー(GPS、温度、ドアの開閉など)に SaaS プラットフォームを組み合わせたところにあります。これによって、次のような大切なポイントの答えがすぐに得られるのです。ドライバーの運転が危険だったりスピードを出しすぎたりしていないか、燃費が悪くないか。また、予め決められた経路を走行しているか、荷物の状態はどうか、コールドチェーンのコンテナ内温度が変化していないか、メンテナンスに出す時期はいつか、自動車保険料を下げるにはどうすればいいか、などです。
TempoGO の顧客は、貨物運送会社やコールドチェーン企業、ロジスティクス企業、輸送手段を持つ流通企業、バスやタクシー事業者、従業員専用バス、スクールバス、大学のキャンパス内を運行するバスの事業者などである。
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