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Cerevoが音声解析するリスニングデバイス「Listnr」をInterphenomと共同開発、CES出展とKickstarterの掲載を開始

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Cerevoが、Interphenomの設立第1弾となる新製品「Listnr」を共同で開発したことを発表した。同社による新製品の発表は、今週1月5日に発表されたスマートスポーツ用品ブランド「XON」の第一弾プロダクト「SNOW-1」に続き、今週2つ目。 「Listnr」は米国時間1月6日、日本時間では1月7日に2015 International CESに出展すると同時に、米国のクラウドファンディ…

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Cerevoが、Interphenomの設立第1弾となる新製品「Listnr」を共同で開発したことを発表した。同社による新製品の発表は、今週1月5日に発表されたスマートスポーツ用品ブランド「XON」の第一弾プロダクト「SNOW-1」に続き、今週2つ目。

「Listnr」は米国時間1月6日、日本時間では1月7日に2015 International CESに出展すると同時に、米国のクラウドファンディング「Kickstarter」のプロジェクトの掲載もスタートしている

「Listnr」はインターネットに接続する機能とマイクを搭載した小型のクラウド型リスニングデバイス。設置場所付近で鳴った音を解析し、音に応じた指示をサーバーを介して遠隔地のスマートフォンやインターネットに接続した機器へ通知を行う。

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当初は乳児の泣き声から「泣く」「笑う」「叫ぶ」の他、(乳児が発する意味のない声である「喃語」といった4パターンの感情を認識してスマートフォンへ通知する機能と、スマートフォンからコントロールできる照明システム「Philips hue」をフィンガースナップの音で操作できる機能を提供する。

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音声から感情を認識するエンジンはパナソニックが開発した技術を採用しており、CerevoはListnrの電子回路・組み込みソフトウェア・筐体設計を担当。APIも公開し、開発者は「Listnr」に対応した製品やサービスを自由に開発できます。

ハードウェア・スタートアップ「Interphenom」の設立背景

「Listnr」をCerevoと共同で開発しているInterphenomは、「音を使ったコミュニケーションデバイス」を実現したいと考えていたた江原理恵氏が「DMM.make AKIBA」に相談したことからスタートしている。同施設に入居する Cerevo と ABBALab が同氏と打ち合わせを行ったことから、「Listnr」のプロジェクトは始まった。

一方で、パナソニックの研究開発部門では、製品化の出口を探っていた音声認識エンジンがあり、昨年の夏ごろからCerevoと共同でプロトタイプの開発に着手していた。このプロトタイプと、「Listnr」のアイデアが親和性が高いとのことから、パナソニック・Cerevo が共同での製品開発を江原氏に提案したという。

その後、ABBALabは「Listnr」を「ABBALab Scholarship」に採択。「Listnr」の本格的な開発がスタートした。デザイン面では Cerevo のスマート電源タップ「OTTO」を手がけたデザイナーの柳澤郷司氏がプロジェクトに参加。

さらに Listnr 開発チームとしてCerevo のメンバーも参画し、Cerevo の中山浩一が代表となる形で、Listnr を開発・生産するハードウェア・スタートアップ「Interphenom」の設立が決定したという。

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「2015 International CES」の出展と、Kickstarterでのクラウドファンディング実施の他、Interphenom は、ABBALab から「Invest Type」の追加支援も決定しており、1月末に設立が完了次第 ABBALabからの出資を受ける予定だ。

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Cerevoがスマートスポーツ用品ブランド「XON」を発表、第1弾はスノーボード用プロダクト

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昨年経営体制を一新したネット接続型家電の企画・開発を手掛けるCerevoが、本日新たに立ち上げたスマートスポーツ用品のブランド「XON(エクスオン)」を発表。第1弾として、スノーボード・バインディング「SNOW-1(スノウワン)」を発表している。 昨年本誌が行ったCerevo代表の岩佐琢磨氏へのインタビューでは、IoTとハイアマチュア領域のプロダクトを拡充していくことを語っていた。この際、ハイアマ…

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昨年経営体制を一新したネット接続型家電の企画・開発を手掛けるCerevoが、本日新たに立ち上げたスマートスポーツ用品のブランド「XON(エクスオン)」を発表。第1弾として、スノーボード・バインディング「SNOW-1(スノウワン)」を発表している。

昨年本誌が行ったCerevo代表の岩佐琢磨氏へのインタビューでは、IoTとハイアマチュア領域のプロダクトを拡充していくことを語っていた。この際、ハイアマチュア領域の例のひとつとして挙げられていたのがスノーボードだ。

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「SNOW-1」は、BLEと各種センサーを搭載したスノーボード・バインディング。「SNOW-1」を装着するとデータを計測可能になり、計測したデータはBluetooth連携したスマートフォンへとリアルタイムで転送され、ユーザは自らの滑りを分析できるようになる。

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荷重センサーは左右それぞれの足元に4カ所、合計8カ所に搭載。装着したスノーボーダーの体重の掛け具合や重心位置を計測し、さらにスノーボードに装着する前後2箇所の曲げセンサーでスノーボードの部位別しなりを検知するという。

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スマートフォンで滑っている様子を撮影しておくことで、測定したデータと動画を合わせて表示することも可能になる。測定結果を動画と一緒に確認することで、自分の滑走をより客観的に確認することができる。このあたりの機能の充実も、ハイアマチュア向けに作っているプロダクトであることが伺える。

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また、GPSの取得データを利用し、滑走軌跡を確認することも可能だ。「SNOW-1」のつまさきとかかと部分には百m以上離れた位置からも確認できる超高輝度LEDが搭載されている。このLEDが、一定の荷重状態やしなり状態となった時にLEDを光らせる設定も可能なため、滑りながらフォームを改善するための指標として使うこともできるという。

「SNOW-1」は米国時間1月4日に開催される「2015 CES Unveiled」、1月6日より開催される「2015 International CES」において実機展示を行ない、年内に発売を開始する予定だ。

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設備総額5億円、ハードウェアスタートアップ向け拠点「DMM.make AKIBA」公開、起業支援プログラムも

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本格的なものづくりビジネスを考える起業家に朗報だ。「聖地」秋葉原に新しい拠点が完成する。 DMM.comは10月31日、ハードウェア・スタートアップを対象とした新拠点「DMM.make AKIBA」を公開した。開設は11月11日で利用者の募集は今日から開始。場所はJR秋葉原駅から徒歩2分にある富士ソフトビルの10階から12階までの3フロアをすべて使う。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界の…

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本格的なものづくりビジネスを考える起業家に朗報だ。「聖地」秋葉原に新しい拠点が完成する。

DMM.comは10月31日、ハードウェア・スタートアップを対象とした新拠点「DMM.make AKIBA」を公開した。開設は11月11日で利用者の募集は今日から開始。場所はJR秋葉原駅から徒歩2分にある富士ソフトビルの10階から12階までの3フロアをすべて使う。

会員は3Dプリンタなどの開発機材、認証取得に必要な試験機、量産に必要な機材など約150点、総額5億円規模の設備を利用することができる。また、開発者のためのオフィススペースも提供し、法人登記などにも対応するほか、イベントスペースも備える。

利用には会員登録が必要で月額制。開発設備「Studio」のみを利用可能なプランから、フリーアドレスの席や個室スペースを利用可能なものまでいくつかのプランが用意されている。

また、これと同時にインターネット接続家電を手がけるCerevo、およびハードウェア・スタートアップ向けに支援プログラムを提供するABBALab(アバラボ)はそれぞれDMM.make AKIBAへ入居し、運営協力にあたることも発表している。なお、10階設備のうち造形設備はDMM.com、電子機器設備はCerevoがそれぞれ運営にあたるが、申し込みなどの窓口業務はDMM.comに一本化される。

3つのフロアで展開される「ものづくりの新拠点」

さて、この話題は少し整理して理解することが必要だ。今回、この大型拠点に関連して三つの発表があった。一つはDMM.comによる施設公開、二つ目はCerevoの移転、三つ目はABBALabの移転とこの設備を活用したハードウェア系スタートアップ支援プログラムの公開だ。

では概要をお伝えしよう。まずメインのDMM.make AKIBAからだ。(情報開示:THE BRIDGEではDMM.makeにニュース配信協力をしていました)

ここは大きく分けて三つのフロアで構成される。ハード開発から環境試験、量産試作などを可能にした「Studio」、シェアオフィスやイベントスペースを提供する「Base」、コンサルティングや一部パーツなどの販売も実施する「Hub」だ。全設備のリスト(PDF)はここにある。

ハードウェア開発に必要な工程は多岐に渡る。試作開発から販売に必要な認証取得、品質を高める試験、さらに量産にあたっては全く違う知識と工程が必要になる。それぞれ高価な機材や、そもそもノウハウを持っている人材が点在しており、それらが集約されたメーカーなどでなければ試作から販売までの「ゴール」に辿り着くことは至難の業だった。

このスペースの全体プロデュースにあたったABBALabの小笠原治氏によれば、イメージしやすい例として「ソフトバンクが発表した家庭向けロボット『Pepper』をここで作ることができる」という表現でこのスペースを説明してくれていた。

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「作れる」というのは設備として作れる、という意味ではなく、ゼロからPepperレベルの試作品を作り、事業としてスタートアップできる、ということを示している。記事の後半にそれを可能にした設備の写真(残念ながらまだ取材時点で完成してなかったので提供素材のみ)を掲載しておいたので、ご覧いただきたい。

元祖国産ハードウェアスタートアップCerevoが監修協力

Pepperレベルの製品を「事業」としてスタートアップできるということの意味するものが、今回入居するCerevoとABBALabの存在だ。「ネット家電ベンチャー」という表現の頃から地道にインターネット接続型のカメラ「CEREVO CAM」やストリーミング配信端末「LiveShell」などを開発、マス向けではなく「適量を世界的に販売する」というモデルを構築したのがCerevoだ。

2014年5月には招待制カンファレンスで経営体制の一新を発表、ABBALabの小笠原氏が新たに取締役としてCerevoに参加するなど、今年に入って体制強化を進めていた。小笠原氏は当時のインタビューで同氏をGP(ゼネラルパートナー)とする20億円規模のファンドを準備中ということも話している。

Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏/ABBALab代表取締役の小笠原治氏

この頃から2人はこの構想を準備していたのだろう。

注目したいのは2点。まずはCerevoの開発力だ。彼らは数人の少人数の時代から独自にハードウェアを開発、2007年4月の創業から7年間に渡ってそのノウハウを蓄積してきた。NDA等の関係があるので公表はされないが、話題になる新進気鋭のネット接続型ハードウェア開発には必ずといっていいほど彼らの影があった。DMM.make AKIBAの利用者はこのCerevoのノウハウに触れることができる。

ABBALabは起業支援プログラムを開始

ノウハウと並んで協力なポイントがABBALabの起業支援プログラムだ。

ABBALabはMOVIDA JAPAN代表取締役の孫泰蔵氏と小笠原氏が共同で立ち上げたハードウェア・スタートアップの支援プログラム。今回の発表と同時に新規のプログラム参加者募集を開始している。

プログラムはプロダクトの開発販売を目指すチームを支援する「Scholarship(スカラシップ)」と、IoT(Internet of Things)ハードウェアの研究開発をするエンジニアを支援する「Fellow」で構成される。シードアクセラレーションプログラムをご存知の方は「Scholarship」がそれに該当すると考えればほぼ間違いではない。資金提供や教育を通じて企業を成長させる。

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Fellowが少し変わっていて、ハードウェア開発や起業などに精通するエンジニアや人材を集め、「Scholarship」プログラムに参加した企業へのサポートを提供してもらい、その代わりに必要に応じて彼らの活動を支援する資金を提供する、というスキームになっている。

ここにはAgIC技術アドバイザーの川原圭博氏や技術系人材会社のプログレス・テクノロジーズなどの企業、インキュベイトファンドの本間真彦氏など、投資系機関もその名前を並べている。

なお、プログラムに参加したいチーム、人材はABBALabが用意する審査会の通過が必要になる。同プログラムの詳細についてはまた別途の機会にお伝えしたい。

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「ハードウェアビジネスは今が攻め時」CerevoとMoffが考えるIoT時代のモノづくり [CNET Japan Live 2014]

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6月19日(木)、ベルサール汐留で「あらゆるモノがつながる世界~IoTが起こす新ビジネスイノベーション~」というテーマで「CNET Japan Live 2014 Summer」が開催された。 今回、「CNET Japan Live 2014 Summer」でテーマとなったのは「Internet of Things」だ。「Internet of Things」は、IoTと略され、日本語では「モノの…

6月19日(木)、ベルサール汐留で「あらゆるモノがつながる世界~IoTが起こす新ビジネスイノベーション~」というテーマで「CNET Japan Live 2014 Summer」が開催された。

今回、「CNET Japan Live 2014 Summer」でテーマとなったのは「Internet of Things」だ。「Internet of Things」は、IoTと略され、日本語では「モノのインターネット」と訳される概念。約15年ほど前に登場した言葉だが、通信機器やバッテリーなどの小型になり、安価になったことで、自動車や家電、自転車などの他、眼鏡や腕時計、アクセサリーなど身につけるものまで、インターネットにつなげることが可能になってきている。

ハードウェアビジネスでもスタートアップ

インターネットに接続することが可能になるとなると、IT業界の領分にもなってくる。スタートアップにとってもこの流れは無関係ではなく、ハードウェアスタートアップも登場してきている。

「CNET Japan Live 2014 Summer」中に開催された「ハードウェアビジネスが変わる–IoT時代のモノづくり:Cerevo×Moff」というセッションで、Moff代表取締役の髙萩昭範氏とCerevo代表取締役の岩佐琢磨氏が登壇した。

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Moffは子どもが身につけて遊ぶことができるスマートなおもちゃだ。Kickstarterで資金調達を達成し、今年の秋にプロダクトの発売を予定している。

Cerevo

Cerevoは2008年から活動しているハードウェアベンチャー。最近、体制を一新し、メンバーを13人から4倍近くの50人に増やす予定であるなど、動きが注目されているスタートアップだ。

両者は野々下裕子氏がモデレータを務める中ハードウェアスタートアップについてパネルトークを行った。

Kickstarterの活用と海外メディア

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Moffはクラウドファンディングサイト Kickstarter で資金調達を達成している。Moffがプロジェクトを達成した際は、複数の海外メディアがMoffのことを取り上げていた。二人のトークセッションは、まずこの事象に対する岩佐氏の質問からスタートした。

岩佐氏:Moffがメディアに取り上げられたときに、コンタクトなく取り上げてもらえたっておっしゃってましたけど、Kickstarterの前にモバイル・ワールド・コングレスでデモやったり、SXSWでブース出したりしていたじゃないですか。で、そのときにメディアの人たちにKickstarterに出すからよろしく、とコミュニケーションとっていた。それが効いたんじゃないかなと思ったんですけど、どうだったんですか?

高萩氏:意外にもSXSWでしゃべったメディアにはほとんど取り上げられなかったんですよね。なのでこれはKickstarterのすごさかなと思っています。

岩佐氏:Kickstarterに出したいという相談をよく受けるんですけど、ただプロジェクトを掲載するだけだと全く取り上げられない。英語圏のメディアで記事がいくつか載って、その記事のURLを見せたりできる状態になってからKickstarterに掲載できたほうがいいのでは?

高萩氏:たしかに、メジャーメディアはどこかのメディアで取り上げられたというレファレンスが必要だと思います。あくまでレファレンスなんですけれど。

海外展示会には行くべき

野々下氏:毎年ラスベガスで開催されているCESではクラウドファンディングサイトにプロダクトを掲載予定の人たちがブースを出していて、そこでプロトタイプを見ることができるようにしていますよね。そこでちゃんと動くプロダクトであることを示した上で、Kickstarterに出したりしてますよね。

岩佐氏:そうですね。ハードウェアビジネスにちょっとでも興味があるなら記事を読むのではなくて、CESには直接行くべきだと思います。今、野々下さんがおっしゃったような場所っていくつもあって。ベンチャーキャピタルがKickstarterに出す前のプロダクトやもうプロジェクトは掲載していて未達成のプロダクトなどに、シードマネーを入れていて、CESのステージを8個もおさえているなんてこともあるんですよ。でも、会場にあるのはパネルだけ。パネルだけの状態なのにステージをそんなにおさえちゃって、でもプロダクトはまだないなんてKickstarterのプロジェクトがいくつもあったりするんです。

ハードウェアビジネスは今が攻め時

野々下氏:ハードウェアビジネスは今が攻め時、というお話をされていましたが、そう判断される要因は何なんでしょうか。

岩佐氏:かなり複合的な要因で判断している。いくつかの要素で一気にここ2年くらいで来てるんです。ざっと列挙していくと以下のようなこと。

  • ユーザはプロダクトが面白ければ有名メーカーのモノでなくとも買うように
  • 大手メディアでもベンチャーのプロダクトを記事で取り上げるようになった
  • クラウドファンディングで試作段階のプロジェクトにお金が集まるようになった
  • 流通の変化、ベンチャーのプロダクトでも仕入れて売れば儲かるということを世界中の代理店が理解した

岩佐氏:流通の変化が一番大きくて、トルコ、ベネズエラ、ドミニカ共和国とか、現地の代理店から問い合わせが来るんです。僕たちがパッと場所が思い浮ばないようなところであっても、同じようなことが同じペースで動いている。

ハードもソフトウェアが重要な時代に

野々下氏:高萩さんは以前、メルセデス・ベンツでプロダクトマネージャーをされていたそうですが、そのときと比較してハードウェアビジネスの変化は感じられていますか?

高萩氏:会社の規模が違うので難しいですけれど、車の会社ってソフトウェアを軽視していたんですよね。

岩佐氏:それは、家電メーカーも同じですね。家電メーカーなんて未だにそんな感じです。

高萩氏:僕らが今やっているプロジェクトって、ソフトウェアでほとんどやっちゃえという状態。モノづくりの仕方が違うんですよね。それがなぜ可能になるかというと、iPhoneを中心にスマートフォンの処理能力が格段に上がったから。

CPUなどはハードウェアに良いものを積んだほうがいいんですけれど、データを飛ばしてスマホで処理させちゃったほうがいいじゃん、となってきている。スマホ持っているので使ったほうが安くできるし、アプリ側でダウンロードすれば機能追加もできる。

モノをただ売るだけで終わる時代ではなく、ソフトウェアを絡めて考えるとハードウェアの可能性が非常に大きくなってきている。スタートアップでも勝負できる新しい流れがあると思っています。

一回売って終わりではないハードウェア

野々下氏:これまでは 売ってしまえば終わりだったビジネスの仕方が変わるんでしょうか?すると少し手間がかかる分も増えるのでは?

岩佐氏:たしかに手間は増えましたけど、機能追加などによって商品寿命を延ばすこともできるようになったと思います。Cerevoの商品は、3年経っても売れている。これは従来型の家電だと考えにくかったことです。

高萩氏:手間も増えるとは思いますが、一回買ってもらった顧客から色々なビジネスチャンスをもらえると思っています。Moffはセンサー解析プラットフォームなので、データが集まれば色々なことが可能になります。手間はかかるかもしれないが、そこにビッグチャンスがあると思いますね。車でもアフターセールスで儲かっていたりしますし、顧客との接点も広がったりするので。

モノづくりにおける新チーム構成

野々下氏:ソフトウェアが重要な役割を担うとのことでしたが、モノづくりにおけるチームメンバーの構成も従来のハードウェアとは変わってくるのでしょうか?

岩佐氏:すでに変化は起きた後だと思いますね。もうソフトウェアの人員が増えていて、ソフトウェア偏重の方向になっています。電子部品もどんどん良いものが出てきていて、チップやモジュールもどんどん高性能になっていて、ハードウェアは作るのが楽になりつつあるんですよね。するとよりソフトウェアの人材が必要になる。

プロダクトの前提を覆していく

岩佐氏:「GoPro」はかなり売れていてみなさんもご存知かと思うんですけれど、あれはデザインが素晴らしいと言われているんですね。それはなぜかというと、従来のカメラの前提を覆したからです。液晶をやめて、頭に付けられるようなカメラにし、それがユーザに刺さった。「◯◯といえばこういうもの」という常識を覆すことでできることはかなり多く存在しているにも関わらず、世の中のメーカーはそれに取り組んでいない。うちで作った「OTTO」という電源タップもそういうことにチャレンジしています。

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ハードウェアは作り方、売り方、届け方、価値提供の仕方など、あらゆる面で変化が起こり始めている。今回のトークセッションのレポートで、その潮流を少しでも感じてもらえれば幸いだ。

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20億円規模のものづくり系ファンドもーー #IVS で聞く、Cerevo新体制が描く「国産ものづくりの未来」とは

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本稿は招待制のイベント「Infinity Ventures Summit 2014 Spring」の取材の一部である。 既報の通り、Cerevoは株主の一部変更を伴う経営体制の刷新を実施し、6月2日付けの取締役会を経て新たに小笠原治氏を取締役に迎える。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届けします! Sign Up …

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本稿は招待制のイベント「Infinity Ventures Summit 2014 Spring」の取材の一部である。

既報の通り、Cerevoは株主の一部変更を伴う経営体制の刷新を実施し、6月2日付けの取締役会を経て新たに小笠原治氏を取締役に迎える。

大型の資金調達の話題、Internet of Things(IoT)関連のインキュベーション事業、さらに人員の大幅強化による世界的なブランド展開など、いくつか聞いてきた話は、ここ数年バズワード的に語られてきたネット家電やmakers、IoTといった話を「俺たちで実りあるものに引き上げてやろう」という強い意志の現れなのかもしれない。

一方で私が知る限り、岩佐氏らが歩んできた道のりはとても平坦なものとは言えない。

常にフロンティアを突き進んできたCerevoが、更に未開の土地を開拓できるのか?そして具体的にCerevoに何が起こるのか。ーーInfinity Venture Summitの会場で時間をもらったので、Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏を交え、お二人に聞けるだけの質問をぶつけてみた。(質問は全て筆者)

なかなか複雑な話題ですので、私が取材した記事が正しいのかも含めて事実関係をもう一度教えてください。

岩佐:ブログで公開した通り、6月2日の取締役会を経て小笠原さんには取締役として経営に参加してもらいます。株の授受については記事に書かれていることで間違いはないです。大きめの資金調達も実際に計画中です。

CerevoはこれまでにCEREVO CAMのようなコンシューマー家電やLiveShellのような少し事業者向けのハードを作ってきました。今回の調達や体制変更をして具体的にどのような展開を考えているのでしょうか?

岩佐:まず、大きくは2つの展開を考えています。ひとつはCerevoブランドの強化と海外展開のさらなる加速。もうひとつがハードウェア系スタートアップのインキュベーション事業です。

確か海外販売比率高かったですよね

岩佐:商品にもよるんですが、多い商品は現在4割以上が海外です。これを売上比率ベースで8割近くに持っていくつもりです。それに伴い、IoTとハイアマチュア領域のプロダクト拡充は考えています。

ハイアマチュア領域って?

岩佐: 新しい概念になるんで説明しづらいですが、業務やプロの領域と、趣味が重なるぐらいのエリアの商品を指します。Cerevoが今手がけている動画関係、あとスチルカメラ。スノーボードやダイビング、バイクや楽器なんかもハイアマチュア領域があることがわかりやすいジャンルですよね。

業務やプロのローエンドと趣味のハイエンドすなわちハイアマチュア領域が重なると、市場が爆発的に伸びる。元がニッチなんでたいした規模じゃないんですけどね。最近だとDJIのファントムII(ドローン)とかGoProなんてのはハイアマチュア領域の典型的成功例ですね。

現在10名ほどの体制を一気に4倍近くまで増やすという話もありましたが、具体的にはどのような人員強化を考えているのですか?

岩佐:50名規模に拡大しようというのは本当で、グローバル・ニッチ戦略といってるんですけど、ニッチマーケット狙いの多品種適量生産の方向で進めてきたんですが、これがうまくいった。

だから、あとは同時に多品種を商品開発できるリソースがあればスケールできることが見えた。そんなわけで現在13名の体制を一気に4倍にして50名程度まで本年度中に増員する予定です。電気もデザイン&メカもアプリもインフラも、ほぼ全エンジニア職を募集中です。

ではインキュベーション関連はファンドの話とも重なるので、それと合わせて聞かせてください。まずIoT関連に注力するファンドについて、これはどなたが組成するのか、それと私が聞いた話ではそこからCerevoに対し、出資を実施するということですがそれで正しいですか?

小笠原:はい、GP(ゼネラルパートナー)が私です。現在では総額で20億円規模のファンドを夏頃を目処に組成中で、Cerevoにはそこから今後、急成長に必要な資金を投入する計画です。私がインターネット黎明期に起業した時、欲しかったグロースファンドをIoTで実現するイメージでしょうか。

なるほど、Cerevoだけではなく、それ以外のIoT系スタートアップにも投資をするということですね。ただ、小笠原さんはABBALabでクラウドファンディングを前提とした小額の投資を実施されていたはずですが、それとの棲み分けは?

小笠原:ABBALabではシードをみつけてそれを植えていく活動を引き続き実施して、IoT分野でのプロトタイピングや起業をハンズオンで協力していけるようにしたいと考えてます。

ハードってほら、ご存知の通りなかなかハードルも高くてスマホアプリのようにぽんと作れるものじゃないんですよね。だからこそ、ABBALabでは資金や環境でやらない言い訳をなくしたいんです。

ではCerevoで実施するインキュベーション関連の事業というのは?

岩佐:Cerevoではそこから次ですかね。国内外のクラウドファンディング支援と成立後の製造協力が主な目的で、Cerevo内に事業部を立上げる予定です。DMMとアキバにガレージとシェアオフィスを構築・運営、モノづくり系ワークショップ・ハッカソンの開催なども検討しています。

小笠原:撒いた種から芽を出すお手伝いをするというか。プロトタイピングなどを経て、その次の段階のマスプロ製造のノウハウをシェアすることで、そこでも「やらない言い訳」をなくしたいんですよね。そうすれば、ほら、多くの人たちに可能性が広がるでしょ。

シードをABBALab、そこから次の成長をCerevoで実施すると。確かにCerevoはコンシューマー向けにある程度のロット数を製造するノウハウがありますからそれも可能、という考えですね。

岩佐:Kickstarterで華々しく打ち上がったプロジェクトも、掲示板をよく見てみるとファンディング成功後に数千台レベルの量産がうまくできなくて本当に苦労している人ばかりです。

でも、本当に難しいのは作ったあと。売る、サポートする、そんでもって次モデルの開発を進めるってところですよ。ここはやっぱり僕らが貯めてきたノウハウが活きるところかなと。

小笠原:THE BRIDGEにも協力(※)して運営しているDMM.makeもそういった新しいものづくり系の企業活動を支援する動きなんです。「出来る」ことを知れたり、実際に手を動かしたり、考えたモノや作ったモノをシェアして、最終的に産まれたモノを売り買いできる場所まで提供したいんです。

岩佐:面白そうな分野だと思ってて、でもどうしていいか分からない方にはぜひ集まってきて欲しいですね。

突然のお時間ありがとうございました。

※情報開示:THE BRIDGEでは現在、DMM社に協力してDMM.makeへの記事提供をしています。その際において、小笠原治氏が代表を務めるnomad社と業務委託契約の関係にありますのでその件を開示させて頂きます。

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Cerevoが経営体制を一新、新たな資金調達も計画中か

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コンシューマー向けの国内家電ベンチャーCerevoが経営体制を一新、近く新たな資金調達を準備中だということが関係者への取材で判明した。 具体的には、Cerevoの株式を保有していたインスパイア・テクノロジー・イノベーションファンド投資事業有限責任組合、ネオステラ1号投資事業有限責任組合、VOYAGE VENTURES、イノーヴァ1号投資事業有限責任組合の持ち分を、nomad代表取締役の小笠原治氏が…

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コンシューマー向けの国内家電ベンチャーCerevoが経営体制を一新、近く新たな資金調達を準備中だということが関係者への取材で判明した。

具体的には、Cerevoの株式を保有していたインスパイア・テクノロジー・イノベーションファンド投資事業有限責任組合、ネオステラ1号投資事業有限責任組合、VOYAGE VENTURES、イノーヴァ1号投資事業有限責任組合の持ち分を、nomad代表取締役の小笠原治氏が個人で引き受ける。割合の詳細は不明。(13時追記:公式アナウンスには株式を小笠原氏に譲渡した対象に「一部個人」も含まれていると書かれていた)

Cerevoはこの経営体制の変更を実施すると共に小笠原氏を新たな取締役として迎える予定で、さらに小笠原氏が新設を予定しているハードウェア向け(特にIoTをテーマとするネット接続ハード系)ファンドからの大型資金調達も進めているということだった。

譲渡は既に完了しているということで、Cerevoも5月22日付けのブログで経営陣の変更について正式にアナウンスをしている。

経営体制変更の実施に伴い同社では開発など40名体制に引き上げ、世界的な「Cerevoブランド」の強化および国内のIoT系スタートアップのインキュベーションも手がけるという情報もある。

小笠原氏はさくらインターネットの共同創業を経て、モバイルコンテンツ開発やWifiアクセスポイント提供などの事業を手がけてきた人物。個人投資家としていくつかのスタートアップにも支援を実施している。

2011年からはシェアスペースやスタートアップの支援事業のnomadで代表取締役を務めており、2013年にはものづくり投資プログラム「ABBALab」を法人化するなど、Internet of Things(IoT)関連への動きを強化していた。

本件について小笠原氏本人に聞いたところ、株式買取の金額は非公開としつつ、既存株主にとって「問題のない」金額だと答えてくれている。なお、インスパイア社については株式の一部を残していることも合わせて教えてくれた。

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※以前、本誌ではおふたりに対談企画で登場してもらっている。左:nomad代表取締役の小笠原治氏、右:Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏

<関連記事> 【ネット時代のものづくり対談】クラウドファンディングでハードウェアをつくる方法ーーABBALab小笠原氏×Cerevo岩佐氏

Cerevoの創業は2007年4月。これまでに2008年1月にはインスプラウト代表取締役の三根 一仁氏や現メルカリ代表取締役の山田進太郎氏らがシード段階で支援をしており、その後、2009年1月に1億2000万円、2011年2月には2億5000万円の第三者割当増資を実施していた。

本件については、今日から札幌で開催されるInfinity Venture Summitの会場で小笠原氏およびCerevo代表取締役の岩佐琢磨氏にインタビューすることになっているので、引き続き詳細をお伝えしたいと思う。

※情報開示:THE BRIDGEでは現在、DMM社に協力してDMM.makeへの記事提供をしています。その際において、小笠原治氏が代表を務めるnomad社と業務委託契約の関係にありますのでその件を開示させて頂きます。

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「プロダクト戦略は少量生産のウイスキーメーカーと同じ」——Cerevoがビデオ・スイッチャーLiveWedgeをリリースへ

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 東京のハードウェア・スタートアップ Cerevo に前回会ったのは2012年のことだ。彼らは、誰もが簡単にウェブ上でビデオを放送できるハードウェア「LiveShell Pro」をリリースしようと尽力していた。この大変ニッチなプロダクトは、これまで同社の主な売上を稼いできたが、私は最近、同社 CEO の岩佐琢磨氏が注力…

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

東京のハードウェア・スタートアップ Cerevo に前回会ったのは2012年のことだ。彼らは、誰もが簡単にウェブ上でビデオを放送できるハードウェア「LiveShell Pro」をリリースしようと尽力していた。この大変ニッチなプロダクトは、これまで同社の主な売上を稼いできたが、私は最近、同社 CEO の岩佐琢磨氏が注力していることに興味を持った。

現在、Cerevo は実に多くのプロダクトを手がけている。まもなく発売される、未来志向でインターネット接続可能な電源タップに加え、LiveWedge という全く新しいビデオ・スイッチャーを来月リリースする計画だ。これは同社にとって新たなハードウェア・デバイスで、ビデオ制作者にとっては大きなインパクトとなる可能性を持っている。価格はたった1,000ドルだ。

彼らの HD ビデオスイッチャーは4台のカメラをサポートし(HDMI接続)、どの映像を表示するか、ユーザは無料の iPad アプリを使って簡単に選ぶことができる。簡単なドラッグ・アンド・ドロップ操作で、画面のトランジション効果(ディスソルブ、ワイプ、黒画面へのフェードアウト)やピクチャ・イン・ピクチャも可能だ。岩佐氏は簡単なデモを見せてくれ、私はその操作があまりに簡単であることに驚かされた。

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LiveWedge の iPad アプリを披露してくれた岩佐氏。

彼らの以前のプロダクト LiveShell は、ビデオをインターネット上でライブストリームできるようにするものだ。[1]

LiveWedge にはSDカードを挿入することができ、出力された映像(走査線1080本/秒30フレーム)を録画できるほか、入力に用いる映像や画像を入れておくことができる。

岩佐氏によれば、現在あるビデオ・スイッチャーの多くは大きくて重く、スーツケースで運ばれることが多い。対して LiveWedge はラッブトップのケースや財布にさえ入れることができる。LiveShell Pro を販売する一方、ビデオ・スイッチャーを作ってほしいと頼んでくる顧客が多かったと、岩佐氏は説明した。つまり、このプロダクトには、買ってくれそうな顧客層が既に居るということになる。

Cerevo は現在13人のチームだが、同社のオフィスは小さな3階のスペースにあり、電子部品や文献が天井まで積み上げられている。どこかに、みかん箱もあったと思う。しかし、ハードウェアのニッチかつ重要な需要を把握して、彼らは順調にビジネスを進めるグローバルなハードウェア・メーカーとなっている。岩佐氏は珍しい例えをして、自らのハードウェア戦略を小ロット生産のウイスキーメーカーになぞらえた。

希少なウイスキーやバーボンというのは、本当に熱狂的なファンを持っています。同じように、我々はニッチなプロダクトを作っていますが、世界中のファンと強い関係を持っているのです。我々のプロダクト(戦略)は、十億ドル市場を狙う Panasonic やソニーとは違います。人気のあるニッチなプロダクトを作ること、それが可能なのです。

それとは対照的に、近年ソフトウェア・メーカーは大きな難局にさらされているとも、岩佐氏は指摘した。例えば、インドでリクリーティングのアプリを作るとすれば、その分野には多くの競合が存在する。しかし、ビデオ・ストリーミング・デバイスの LiveShell Pro は、世界的に見ても事実上の競合は一社しか存在しない。[2]

もしオースティンにいるなら、来週、同社はSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)に出展するということなので、ぜひ Cerevo のブースを訪れてみてほしい。LiveWedge がリリースされたら、市場にどのように受け入れられるかを楽しみにしている。

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LiveWedge の背面。

  1. Ustream、YouTube Live、もしくは自前サーバをサポートしている。 
  2. 岩佐氏によれば、カナダの Teledek が競合になり得るとのことだ。同社が狙うのはより高価な市場で、テレビ局をターゲットとしている。値段は1,500ドル〜2,000ドルくらいだ。一方、LiveShell Pro は約500ドルと安い。

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Cerevoがスマートフォンで制御する電源タップ「OTTO」の事前予約を受付開始

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Cerevoは27日、スマートフォンから電源のオン、オフや調光が可能なスマートな電源タップ「OTTO」を発表した。Cerevoが運営する直販サイト「Cerevo Store」で2014年1月~2月に一般販売を開始する予定で、27日から事前予約の受け付けを開始した。 「OTTO」はラスベガスにて今年1月に開催された「International CES 2013」にて試作機を公開しており、ついに発売開…

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Cerevoは27日、スマートフォンから電源のオン、オフや調光が可能なスマートな電源タップ「OTTO」を発表した。Cerevoが運営する直販サイト「Cerevo Store」で2014年1月~2月に一般販売を開始する予定で、27日から事前予約の受け付けを開始した。

「OTTO」はラスベガスにて今年1月に開催された「International CES 2013」にて試作機を公開しており、ついに発売開始となった。価格は税込で2万3800円となっている。

Cerevoはネット家電の製造販売を行うハードウェアベンチャー。これまでPCなしでのUstream配信を可能にする「Live Shell」の開発、デジタル一眼カメラのシャッターをiPhoneやMacからワイヤレスで操作できるデバイス「SmartTrigger」の開発など、ハードウェアとソフトウェアの融合を図ってきた。

今回、Cerevoが事前予約の受け付けを開始したスマート電源タップ「OTTO」は、以前記事でもCerevo代表の岩佐氏が語ってくれたクラウドファンディングを活用したハードウェア開発への挑戦だ。

スマートな電源タップ「OTTO」

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「OTTO」は、8個口の電源ポートを内蔵しており、雑然としがちなACアダプタを収容、これらを上部カバーで覆い隠すことができる電源タップだ。カバーをかけた状態は家の中に整然とした雰囲気をもたらしてくれる。

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8個口の電源ポートはいずれもインターネット経由での通電オンオフ操作に対応しており、スマートフォンやタブレットの専用アプリから操作が可能となっている(画像右)。このアプリは無料で提供される。

インターネット経由で操作が可能なため、外出先からでも自宅の電源状況を確認し、リモートで電源のコントロールがが可能だ。

8個口の電源ポートのうち2個口は調光機能に対応し、調光対応の照明器具を接続することで、照明と離れた位置から自由に明るさを調整することができる。

この調光機能を使うと、「ゆらぎモード」を使用することができる。ゆらぎモードでは電気による灯りの強さが一定ではなく、まるでろうそくの灯りのように強弱が行われ、室内に癒やしをもたらすための機能となっている。

「OTTO」をデザインしたのは、柳澤郷司氏。同氏は、英国University for the Creative Arts, Product Design Sustainable Futureを卒業後、英国出身の世界的工業デザイナー、ロス・ラブグローブ氏のスタジオにて彼のデザインアシスタントとして製作に携わっていた。柳澤氏はこれまでにも携帯型バネ式発電機「Cyclus」などのプロダクトもデザインしている。

「OTTO」はこちらのサイトから事前予約が可能だ。

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ハードウェアの未来からプロダクトデザインの次世代のあり方まで−4社が語った“モノづくり”スタートアップのこれから

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10月17日のStartup Datingサロンは、「モノづくり系スタートアップ数社が語る「インターネットとモノづくりの融合」」と題し、ハードウェアやプロダクト・デザインをおこなっているスタートアップ4社によるピッチをおこなった。 ウェブサービスやソフトウェアなどと違い、初期資本の必要性や技術、知識、経験など、様々な条件が違う分野。しかし、アップルなどを見るように、社会におけるサービスは、プロダク…


10月17日のStartup Datingサロンは、「モノづくり系スタートアップ数社が語る「インターネットとモノづくりの融合」」と題し、ハードウェアやプロダクト・デザインをおこなっているスタートアップ4社によるピッチをおこなった。

ウェブサービスやソフトウェアなどと違い、初期資本の必要性や技術、知識、経験など、様々な条件が違う分野。しかし、アップルなどを見るように、社会におけるサービスは、プロダクトによって変革などが引き起こされている。近日には、クリス・アンダーソン著の「MAKERS」の出版や、パーソナルファブリケーションという言葉の登場など、「ものづくり」やハードウェアに対する意識や環境ができつつある時代だからこそ、注目していきたい分野だ。以下に、本日ピッチをおこなった4社の様子をライブブログでまとめた。

ガラポン

「テレビ視聴に革命をおこそう」

こうした思いから、ガラポンTVは2年前に創業した。

ガラポンTVは、最大7チャンネル分のテレビ番組(ワンセグ)を24時間×60日間以上録画できる録画機。録画したテレビ番組はiPhone、iPad、iPod touch、Android、PCからインターネット経由で検索して視聴できる。

ガラポンTVによって、海外旅行中でもリアルタイムで日本のテレビを視聴できることが可能だ。また、検索機能が実装されており、番組名だけでなく、番組内の検索、つまり、番組内の芸能人なども検索が可能で、また、番組の途中からも簡単に視聴できる。

また、テレビ番組とソーシャルの融合も目指しており、これまで、時間と場所に制約があったテレビを、番組が終わったあとに、番組のレビューをもとに、ソーシャルのコメントから、簡単に面白い番組を見つけることができる。これにより、これまでと違った新しいテレビ視聴体験を提供する。

ガラポンTVは、34,500円から販売しており、ぜひ、忙しい人に使ってもらいたい。

Bsize

Bsizeは、2011年設立し、代表兼デザインエンジニアの八木啓太氏によるたった1人の家電メーカーで事業を進めている。

創業から10ヶ月間、ひたすら製品開発をおこない、そしてできたのが、Bsizeとしての1stプロダクトであるLEDデスクライトの「STOROKE」だ。「STOROKE」は、自然光に近いライトを発光し、目にやさしく、また、使用するために必要な最小限の光を押さえ込んだ製品が特徴で、独Red Dot賞、Good Design賞など各賞を受賞されている。

八木氏が最も大事に掲げているのは、”テクノロジー””デザイン”の両立、そして、それに伴う”社会貢献”を重視しており、単純なプロダクトのデザインだけでなく、プロダクトが作られる経緯や、そのプロダクトが生み出す社会的影響まで踏まえた製品開発をおこなっている。ただのプロダクト・デザインだけでなく、デザイナーがいかに社会に対して意味をもたせれるか。これからのプロダクトをデザインしていく人たちにも、働きかけていきたいと語る。

今回のサロンでは、来週公開予定の新製品の発表もプレゼンし、大きな話題を呼んだ。来週発表されるBsizeの新製品、ぜひ、注目してもらいたい。

岩淵技術商事株式会社

岩淵技術商事は、筑波大学発のベンチャーとして、2011年7月に創業した。また、東京デバイセズというエレクトロニクスメーカーを運営し、太陽光パネルを効率的に発電する電子モジュールを開発するなど、設計から開発、製造、販売など、あらゆる業種を支援している。

「ニッチなものを大切にすること。ニッチな領域でお客に親しまれるものを実験していきたい」。

岡島氏は、ハードウェアの中でも、さらにニッチなものにこそ、大切であると語った。

ハードはお金がかかるため、プロトタイピングも大変とする。元々、ウェブ業界出身の岡島氏は、ウェブとの違いを感じると語る。そのため、岩淵技術商事は、プロトタイピングのサポートやハードウェアとウェブサービスを組み合わせ、また、企業の企画のお手伝いするなどし、ウェブオンリーの人、ハードウェアオンリの苦手な部分を支援している。

家電に給電し、電流の値をウェブサーバーに蓄積する装置によって、コーヒーメーカーにつなぐことで通知機能をするシステムや、電話API「boundio」を利用し、振動するとユーザに電話をかけるセキュリティ端末をつくりるなど、新しい企画を日々提案している。違った領域をクロスオーバーさせた企画開発や提案をする数少ない企業だ。

Cerevo

Cerevoは、ネット家電の製造販売を行う株式会社で、PCレスでのUstream配信を可能にする「Live Shell」の開発、デジタル一眼カメラのシャッターをiPhoneやMacからワイヤレスで操作できるデバイス「SmartTrigger」の開発など、ハードウェアとソフトウェアの融合を図っている。

PCレスでUSTREAM配信をおこなう「Live Shell」は、アジアや欧米、特に北欧などでも販売している。すでに、世界で数千台以上を販売し、いまではその40%以上がEU圏やUSでの販売シェアを占めており、まさに、少数で世界に届くサービスを作りだしている。

Cerevoの岩佐氏は、「ハードウェアは、時代の流れにおいて、インターネットのツールによって、ハードを簡単に安く作れる時代になった」と語り、それに必要な要素として、「PC」「中学スキルの英語」「気合!」が大事だと語る。また、いまからハードウェアに挑むスタートアップは、必須だと語った。

ネットの様々なツールやサービスによって、AlibabaなどのECサイトで部品の調達、無料で海外通話や3D出力サービスによる試作品の制作などができる時代になった。これまでだと自己資本や自社工場として必要だったものが、ネットツールと融合することによって、新しい発展を遂げたと語る。見積りから一個あたりのロットを計算し、それにともなってクラウドファンディングを実施し、予約販売や広報をおこなう。もしくは、試作機をもちこんで買い手探し市場を予測し、台数見立て、そして、量産設計し、量産に移行する。ハードウェアにとって必要なものが、まさに活きる時代となった。

「今後は、試作機をつくるまでは数十万あれば可能であり、量産するのも数百万の前半でもできる時代。クラウドファンディングの規模感は日本だと数百万、数百台前半レベルでもいける。そして、CFで200台売れたものは市場では1000台以上は販売できる、という市場感など、これからのハードウェアが活きるために、ネットと融合していくことで新しい展開が大きく広がっている」。

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まとめ:6/13は「ウェブ大手出身CEOのスタートアップ」をお送りしました

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我々の活動に賛同いただいている Microsoft BizSpark 様のご協力をいただき、スタートアップ・デイティング1年目となる今回は、品川のマイクロソフト本社で開催させていただきました。 「ウェブ大手出身CEOのスタートアップ」と題したパネルには、スタートアップ・コミュニティでも有名な3人の創業者をゲストに迎え、自身も大手企業のご出身である 株式会社Cerevo の岩佐琢磨氏にモデレーターを…

我々の活動に賛同いただいている Microsoft BizSpark 様のご協力をいただき、スタートアップ・デイティング1年目となる今回は、品川のマイクロソフト本社で開催させていただきました。

「ウェブ大手出身CEOのスタートアップ」と題したパネルには、スタートアップ・コミュニティでも有名な3人の創業者をゲストに迎え、自身も大手企業のご出身である 株式会社Cerevo の岩佐琢磨氏にモデレーターをお願いしました。

終身雇用は崩壊したとはいえ、依然、人がうらやむ大企業のポストを捨てて、自らのチャレンジ・スピリッツだけを頼りにスタートアップの大海原に飛び込むのは勇気のいるものです。そして多くの場合、この決断は片道切符。 ─いろんな不安を打ち破って、どうやって起業につなげたか、今何を考えてビジネスをしているか─ 普段は経営者としての顔を崩せないパネリストも、本イベントではフランクに私情を吐露してくれました。今後の起業を模索している人も少なくない参加者に向けて、異口同音に「みんな、こっちへおいでよ」と起業を薦めていました。

チャンスはリスクを取る者に訪れる、と言われます。また、日本は、スタートアップにとって、リスクヘッジがとりにくいという声もあります。でもこれは、スタートアップをやらない理由には、もはやならないのですね。日を追うに連れ、起業の方法や選択肢は増えているし、何より皆がスタートアップをやることの積み重ねが、エコシステムやコミュニティを醸成させていくからです。彼らの後に続く人が、一人でも多く増えることを願ってやみません。

後半は、スタートアップ10社によるピッチを実施しました。アメリカからの2名のゲストを含め、計4名の豪華な顔ぶれに審査員として参加いただきました。なにぶん時間の制約で、個別に十分なコメントはいただくことはできませんでしたが、どうぞご容赦ください。個人的な経験から言ってもピッチは場数だと思うし、何よりライバルと肩を並べてピッチできた方が互いに切磋琢磨できるというもの。今後も折にふれて、ライトニング・トークやピッチの機会を作っていきたいと思います。

ピッチャー (in order of appearance)

ピッチ審査員 (in alphabetical order)

ピッチ・セッションの構成にあたっては、Microsoft BizSpark および Startup Tokyo の協力を得ました。

最後に、審査員として参加しれくれた、SF New Tech Japan Night のオーガナイザーで、Btrax CEO/Founder の Brandon Hill がステキなリポートを書いてくれましたのでご紹介します。もう読んだ人も多いと思いますが(なぜなら、我々の記事アップの方が遅いから、トホホ…)、謝意を評してリンクを張っておきます。

第9回イベントの会場、フード、ベバレジは、マイクロソフト株式会社/Microsoft BizSpark にご提供いただきました。Ustream の中継は、株式会社Cerevo の提供でお送りいたしました。皆様ありがとうございました。

This edition of the Startup Dating event has been brought to you by:

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