Cerevoが経営体制を一新、新たな資金調達も計画中か

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コンシューマー向けの国内家電ベンチャーCerevoが経営体制を一新、近く新たな資金調達を準備中だということが関係者への取材で判明した。

具体的には、Cerevoの株式を保有していたインスパイア・テクノロジー・イノベーションファンド投資事業有限責任組合、ネオステラ1号投資事業有限責任組合、VOYAGE VENTURES、イノーヴァ1号投資事業有限責任組合の持ち分を、nomad代表取締役の小笠原治氏が個人で引き受ける。割合の詳細は不明。(13時追記:公式アナウンスには株式を小笠原氏に譲渡した対象に「一部個人」も含まれていると書かれていた)

Cerevoはこの経営体制の変更を実施すると共に小笠原氏を新たな取締役として迎える予定で、さらに小笠原氏が新設を予定しているハードウェア向け(特にIoTをテーマとするネット接続ハード系)ファンドからの大型資金調達も進めているということだった。

譲渡は既に完了しているということで、Cerevoも5月22日付けのブログで経営陣の変更について正式にアナウンスをしている。

経営体制変更の実施に伴い同社では開発など40名体制に引き上げ、世界的な「Cerevoブランド」の強化および国内のIoT系スタートアップのインキュベーションも手がけるという情報もある。

小笠原氏はさくらインターネットの共同創業を経て、モバイルコンテンツ開発やWifiアクセスポイント提供などの事業を手がけてきた人物。個人投資家としていくつかのスタートアップにも支援を実施している。

2011年からはシェアスペースやスタートアップの支援事業のnomadで代表取締役を務めており、2013年にはものづくり投資プログラム「ABBALab」を法人化するなど、Internet of Things(IoT)関連への動きを強化していた。

本件について小笠原氏本人に聞いたところ、株式買取の金額は非公開としつつ、既存株主にとって「問題のない」金額だと答えてくれている。なお、インスパイア社については株式の一部を残していることも合わせて教えてくれた。

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※以前、本誌ではおふたりに対談企画で登場してもらっている。左:nomad代表取締役の小笠原治氏、右:Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏

<関連記事> 【ネット時代のものづくり対談】クラウドファンディングでハードウェアをつくる方法ーーABBALab小笠原氏×Cerevo岩佐氏

Cerevoの創業は2007年4月。これまでに2008年1月にはインスプラウト代表取締役の三根 一仁氏や現メルカリ代表取締役の山田進太郎氏らがシード段階で支援をしており、その後、2009年1月に1億2000万円、2011年2月には2億5000万円の第三者割当増資を実施していた。

本件については、今日から札幌で開催されるInfinity Venture Summitの会場で小笠原氏およびCerevo代表取締役の岩佐琢磨氏にインタビューすることになっているので、引き続き詳細をお伝えしたいと思う。

※情報開示:THE BRIDGEでは現在、DMM社に協力してDMM.makeへの記事提供をしています。その際において、小笠原治氏が代表を務めるnomad社と業務委託契約の関係にありますのでその件を開示させて頂きます。

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