〝勤怠管理と給与計算のSlack〟を目指して「Gozal(ゴザル)」が大幅リニューアル、社員1万名規模の企業でも使い続けられる労務サービスへ進化

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バックオフィス自動化ツール「Gozal(ゴザル)」を開発・提供する BEC は1日、Gozal のシステムやインターフェイスを大幅にリニューアルしたと発表した。

今回のリニューアルの対象となるのは、「Gozal」の中でも特に勤怠管理と給与計算(ペイロール業務)の機能だ。BEC は昨年11月、外食大手のきちりと資本業務提携を締結しており、変則的な勤務形態や多数の社員がいる企業でも Gozal が機能するよう開発検討を行ってきた。今回のリニューアルはその集大成と言える(ちなみに、きちりは社員数約2,000人の会社)。BEC の創業者で代表取締役の高谷元悠氏は、Slack が企業の情報共有・メッセージングサービス市場を席巻したように、新しくなった Gozal で日本の給与勤怠市場を劇的に変化させたいと意気込む。

今回新たに追加された中で特筆すべき点は、休暇制度や勤務形態の設定の自由度だ。従来は定時勤務の勤怠管理・給与計算を前提としていたが、変形労働時間制勤務の社員やアルバイトなどへの対応も柔軟に行えるようになった。タイムカードからのインポート、給与振込データとしてのエクスポートのほか、報酬額変動時などの健康保険組合に提出する申請書の元データなども出力可能。高谷氏によれば、勤怠管理と給与計算はそれぞれ別のソフトウェアが使われていることが多く、一気通貫で提供可能なクラウドサービスは珍しいのだという。

Gozal の給与計算画面
Gozal の給与明細画面、休暇申請画面

2016年5月に Gozal がローンチしたときには、雇用手続・勤怠管理・給与計算といった業務がクラウド化され、必要に応じてアウトソースできる、社内に専任担当者がいないスタートアップや零細企業向けのサービスという色合いが強かった。それから約1年、BEC では40年以上の業務経験を持つ社会保険労務士にアドバイスしてもらったり、社員数3,000人規模の企業の労務責任者の経験のあるエンジニアをチームに加えたりして、サービスを徹底的にブラッシュアップ。社員1万人程度の企業でも継続的に利用可能なサービスになりつつあると胸を張る。

料金は、社員数5名までのプラン「Startup」が無料で、6名を超えると 月額700円×従業員数 か 年額7,080円×従業員数 のプラン「Employee」になる。「Employee」は初月は無料で利用できる。

Gozal の現在のユーザ数は2,000社ほど。今後は、Gozal が特化している雇用手続・勤怠管理・給与計算の3業務以外の HR サービスを提供するスタートアップとの提携や、他の会計サービスや銀行サービスと連携を図り、給与計算から直接振込ができる仕組みを実装するなどして、ユーザの利便性をさらに高めていきたいとしている。

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