ホステル予約スタートアップのHostelHunting、シリーズAラウンドでKK Fundやインキュベイトファンドから資金を調達

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HostelHunting 共同設立者
Photo credit: HostelHunting.

学生向けアパート探しプラットフォームの HostelHunting がシリーズ A ラウンドを終了した。調達した資金は製品開発や雇用計画に活用される。

このマレーシアのスタートアップ(シンガポールとタイでもサービス展開)は、学生が大学キャンパスに近い場所で賃貸物件を見つける手助けをしている。同社ウェブサイトを使えば、地域や大学に応じて様々な物件を絞り込めるほか、メッセージング機能を通じて将来の家主と直接連絡を取ることができる。契約が成立するたびに、HostelHunting がサービス手数料を受け取る仕組みだ。

同社は2015年12月にシードラウンドで50万米ドルを調達した。ラウンドを率いたのはシンガポールの KK Fund で、日本のインキュベイトファンドとマレーシアの Cradle Fund も参加した。

シリーズ A での調達金額は公表されていないが、同社は Tech in Asia に対し、今回も KK Fund が投資を行ったと教えてくれた。他の投資家には、東京を拠点とするアコード・ベンチャーズ、不動産投資に特化する フープパートナーズ、日本の IT 企業スターティアがいたという。

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HostelHunting シンガポール Web サイトに掲載されている部屋の一例

共同設立者の Loke Weng Leong 氏は Tech in Asia に対し、HostelHunting が現在運営している3ヶ国以外での展開も計画していると語ってくれた。「アジア全域で学生人口は急増しています」と彼は言う。同社は将来性のある複数の新規市場に注目しているが、当面どこに最初に進出するかは未定だという。

近い将来について言えば、学生向けアパートというニッチな市場で HostelHunting が激しい競争に直面することはなさそうだ。しかしながら、Leong 氏によると、他の予約プラットフォーム、リスティングページ、ソリューションプロバイダ、既存の代替サービスなど、同社事業の一部と重複するサービスがいくつかあるという。

当社はあらゆる O2O(オンライン・ツー・オフライン)モデルに共通する課題に直面しています。それはオーディエンスの多様性、新しいモデルの採用に向けた市場の教育・奨励です。ただ、幸運にも当社は様々な状況や市場に応じて迅速に適応できています。

Leong 氏によると、この点で HostelHunting が持つレジリエンスの由来は、同社が単なる予約プラットフォームを超えた存在になろうとしたところにあるという。彼らはこれを、核となる4つのミッションにこだわることで達成したと説明している。その原則とは、①学生と家主の間で可能な限り最も優れたマッチングの提供、②サービスを提供する地域に対する理解、③学生との関わり、④学生、家主、大学から成る集団全体でのコミュニティ構築、である。

今後の資金調達ラウンドについて Leong 氏は、 現時点では具体的な計画はないと話している。

順調に収益を生み出し、キャッシュフローも管理できていますので、当社には選択の自由があります。今後数ヶ月の計画は山ほどありますので、順次決定していきます。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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