仏Tikehau Capital、Sprim Venturesと5,000万米ドル規模のファンド「TKS1」を組成——シンガポールの医療ライフサイエンス企業に投資

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左から:Sprin Ventures 共同創業者の Micahel Sheleifer 氏と、Tikehau Capital 会長の Bruno de Pampelonne 氏
Image credit: French Chamber Singapore

ヨーロッパの投資企業 Tikehau Capital はシンガポールを拠点とするヘルスケアコンサルティング会社のベンチャー部門 Sprim Ventures と提携し、シンガポールのメドテック(医療技術)およびライフサイエンス企業をターゲットにした5,000万米ドルのアーリー・ステージ向け VC ファンドをローンチする予定。

シンガポール拠点のファンド「TKS1」は、そのお披露目とあわせ、一次募集の終了を発表した。TKS1は医療分野で科学の進歩に役立つソリューションを提供する革新的な企業に投資し、予防から予測、診断、モニタリングへの転換に貢献し、ライフサイエンス企業によるグローバルでより早く経済的な治療の実現を目指す。

標準的な投資額は50万から500万米ドル。

Tikehau IM(Tikehau Capitalの資産管理部門子会社)の Bruno de Pampelonne 会長はこう語る。

パートナーの Sprim とともに、シンガポール発祥の医療技術やライフサイエンスに焦点を置いた VC 投資プラットフォームの土台作りをすることを選びました。シンガポールは強力な政府の支援、研究機関に恵まれた豊かな研究開発エコシステム、国際的な医療技術およびライフサイエンス企業、活気あふれるスタートアップシーンによって世界的なイノベーションの中心と評判だからです。

de Pampelonne 会長はこう付け加える。

その中で、TKS1が今日のマーケットで最も面白いヘルスケアベンチャーにリーチするための踏み台となり、投資家の皆さんにとって継続的に良い見返りを与えられるように願っております。

TKS1はすでに5社に対しシード投資を行っているという。その5社とは、ObvioHealth(臨床適応試験実行用オンラインサービスとモバイルアプリの開発)、Fibronostics(アルゴリズムに基づく非侵襲の診断による発見プラットフォームを開発し、治療結果の改善や、特定の病気のスクリーニングの確立、様々な慢性状態の予後に役立てる)、Travecta Therapeutics(脳の治療を行うための新薬の開発)、Babynostics(妊娠中の女性に乳児用ミルクや高品質の製品を供給することで早産や幼児の認知的発達に関する問題など未解決のニーズの解決を目指す)、Evid Science(世界中の治療結果のデータベースを構築してユーザがすぐに治療の有効性、安全性、費用を比較できるようにする)である。

【via e27】 @E27co

【原文】

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