Quick Language Learningは3~8歳の子供を対象にしたモバイルデバイス用教育アプリやツールを開発している。
近頃の子供たちはデジタルネイティブとして成長している。デジタルネイティブとは教育者や教育に関する専門家が作り出したもので、デジタルデバイスが身近にあり簡単に利用できる環境で育った若い世代を指す言葉だ。
そのため、現代の子供たちは昔ながらの旧式なキーボードやマウス入力よりもタッチスクリーンインターフェースに慣れ親しんで成長している。
これを踏まえてQuick Language Learning(Q.L.L.)の開発者たちは、子供たちが言語スキルを学んたり異文化と深く触れ合ったりするためにモバイルデバイスを用いている。
Q.L.L.はデジタル技術を活用した学習アプリやコンテンツの開発に特化した会社だ。共同設立者のLulu Yeh女史によると、同社チームは3~8歳の子供を対象にした140以上のAndroid/iOSアプリを提供しているという。これらのアプリは中国語(繁体字、簡体字)、英語、日本語、韓国語、スペイン語の5ヶ国語で130以上の国に向けてリリースされている。
Yeh氏によると、Q.L.L.のアプリは言語習得、童話、一般学習の3分野に分類されるという。すべてが学習に関するもので、結局のところモバイルデバイスが提供する視聴覚的かつタッチベースのインタラクティブな機能によって効果がもたらされている。
若い世代向け、異文化と触れ合う方法
実のところ、Yeh氏はファッションとビジネスの世界で働いてきた。同氏はGucci GroupとDickson(Ralph Lauren Polo)の幹部として10年以上在籍していた。様々な場所へ頻繁に旅行し、同氏は文化に対してある考えを持つようになった。
「アジアとヨーロッパの間を行き来して、私は若い世代にとってもっと良い言語学習や異文化を肌で感じてもらうためのツールが必要だと考えたのです。」
とYeh氏はe27に語った。そして同氏はこのアイデアを形にするため、シリアルアントレプレナーで台湾のeduTechに5つの特許を保有している自身の兄弟に支援を求めた。
次いで両氏は、発音を録音したり正解率に基づいて採点したりできる中国語フラッシュカードアプリを開発した。「Pocket Chinese Tutor」というアプリがiOSとAndroidの両方向けにローンチされ、世界でトラクションを得たあとすぐに同開発チームはY Combinatorの台湾版プログラムであるAppworks Ventureの第1期生として選出された。
その後このチームは言語学習アプリ開発へシフトチェンジした。
「それで私は仕事を辞め、デバイス向け言語学習コンテンツの開発に向けQ.L.L.を立ち上げました。そしてまもなくビジネスモデルを言語学習アプリの提供へと転換しました。」
注目度の高まりによって普及が進んだ
これまでにQ.L.L.のアプリは450万回ダウンロードされている。
「常に10から20の当社アプリがGoogle PlayとiTunes Store両方の教育カテゴリで上位100位内にランクインしています。」
とYeh氏。これまでに集めたユーザがいるおかげで、Q.L.L.はマーケティング費用をかけることなく新タイトルを売り込むことができると同氏は付け加えた。
Q.L.L.のアプリは異なる収益モデルを組み合わせている。
「30万人のアクティブユーザがいるので、モバイル広告、有料アプリ、Kbro Cable TV(150万人のユーザを持つ台湾最大のケーブルTV)、Sony TV、その他のスマートTVボックス、タブレットメーカーなどのスポンサーのついたアプリを組み合わせることでマネタイズができています。」
今後の計画
Yeh氏とQLLのチームは、ユーザの70%が台湾のユーザであるものの、主要市場である台湾から外へと拡張することを考えている。残る30%は中国、香港、マレーシア、シンガポールとアメリカのユーザだ。同チームは地域内でさらに世界的規模でもユーザベースを拡大するために追加の資金を求めている。
彼ら、Quick Language Learningは今月開催されたEchelon 2013におけるセッション、Startup Marketplaceに参加した。
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