被災地の課題にインターネットが出来ることーーヤフー、クラウドワークスらが「東北」モノづくり支援スキームを発表

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ヤフー、クラウドワークス、大国屋ビジネスコンサルティングの三社は7月11日、Yahoo! JAPANが運営する復興デパートメントにおいて新たな参加型商品開発企画「Product Design Lab(プロダクト・デザイン・ラボ)」の開始を発表した。

震災から二年、被災地での復興が徐々に進む中で商品の生産量が回復するものの、新商品などの企画力が不足して販売促進になかなか繋がらないという課題に応えようと企画されたもの。日本でも大きく成長しているクラウドソーシングの手法を使い、被災地で不足するデザインや企画などのアイデアを広く全国から得ようという試みだ。

商品企画の段階でアンケートを実施し、大きさや形などが決まっている商品テーマ(バッグなど)に対し、ラフデザインや図面などをクラウドソーシングを通じて応募してもらう。これを投票形式で決定し、実際の商品開発を進める。クラウドワークスがデザインを募集、Yahoo!クラウドソーシングで商品投票、確定した商品を復興デパートメントで販売するというスキームになる。

なお、商品提供側として参加するのは、宮城県南三陸町でカットした革を手作業で編み込む革のバッグを制作するアストロ・テックと、陸前高田・気仙地方の椿を精油したハンドクリームを販売している「気仙椿ドリームプロジェクトの2団体となる。詳しい募集スケジュールなどの情報はプロジェクトのページを見て欲しい。

インターネットらしいアプローチではないだろうか。クラウドソーシングによって広く知見や技術を集めることで、不足する技術力などを補うことはもちろん、それ以上に商品コンペの様子を一般に公開し、アイデアを一般投票で決めることで、薄れがちな被災地への関心を再喚起するきっかけづくりのひとつにもなるだろう。

どちらかというとこういう方法はクラウドファンディングの方が得意かと思っていたが、商品開発の段階から一般参加を呼びかけようとすれば、クラウドソーシングという手法も大いに期待できるのではないだろうか。

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