Photo Hack Day Japan: 時間軸でウォークスルーができる写真閲覧アプリ「Back to the Future」が優勝

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

京都のスタートアップ Qooq について、我々がこれまでに何度も書いているのを覚えている読者もいるだろう。同社のアプリ Yesterscape は、過去の写真を閲覧するのに、新しく面白い方法を提供している。しかし、撮影場所を元に昔の写真を見るのは、一つの方法に過ぎない。Aviary と Mixi による共催で、先週末開かれた Photo Hack Day Japan [1] では、2日間のハッカソンの結果、同じような過去の写真を見るためのソリューションが優勝に輝いた。しかし、この「Back to the Future」と名付けられたウェブアプリは、撮影場所で絞りこむのではなく、キーワード検索に基づき、トピック毎に写真を整理する方法を取っている。

このアプリは日本で働く開発者の Theeraphol Wattanavekin が作成し、他の3人のメンバー(Rapee Suveeranont、Yoonjo Shin、Thiti Luang)は遠隔で参加した。[2] Getty Images の API と、インタフェースに Leap Motion を使い、時間軸によるウォークスルーが体験できる。

上の写真は、開発者の Theeraphol が「コンピュータ」という言葉で検索し、その結果を1972年〜2012年で絞り込んだものだ。Leap Motion を使って、彼は両手でコマ送りするように時間軸でウォークスルーしてみせた。確かに、このような見せ方ができるアプリを考えるのに、大きな労力は必要としない。Aviary の CEO Tobias Peggs は、このようなアプリは、例えば、美術館で子供に使わせたら面白いのではないかと語った。

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個人的には、この時間軸のデザインに感心させられた(上記スクリーンショットを参照)。美術館、歴史アーカイブ、ニュース企業など、多くの写真を持つソースと連携できれば、より面白いものになるだろう。ある意味で、ニュース企業で人気を得つつある Timeline.js の改良版という見方もできる(Timeline.js は、THE BRIDGE でもこの記事中で利用している)。このチームが開発を続けるか、もしくは、他の方法で人々が使いやすいものにしてくれることを期待している。[3]

「Back to the Future」は、プレゼンテーションした23のプロジェクトの中から選ばれ、最優秀賞として賞金30万円、Leap Motion API 賞として Leap Motion Controller が全メンバーに、さらに Unity3D のライセンス、Getty Images の API 賞として5万円のギフトカードが贈呈された。週末を通して、他にも面白いアイデアが披露されたので、近いうちに、それらについても記事にしたいと思う。

このイベントでの写真を見たければ、我々のFacebook ページのアルバムをチェックしてほしい。

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Theeraphol と彼のチームは、Leap Motion API の最優秀活用賞も獲得。

  1. 全面的に開示するなら、私はこのコンテストを支援すべく、審査員の一人として参加したことを記述しておくべきだろう。 
  2. Theeraphol 以外の3人は Boonmee Lab の共同創業者であり、Rapee と Yoonjo は Theeraphol のように、以前日本で働いていたことがある。 
  3. Theeraphol は、彼の書いたコードを Github で公開している(リンクを張っておくが、彼が特に問題だと思わないことを望む)。彼は自身で開発を続けようと考えているが、Chrome ブラウザのセキュリティ問題のため、機能が完全に動かないのだそうだ。(現時点では、Chrome でしか動作しないことに注意されたい。)

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