モバイルのゲームアプリで自分の惚れ惚れする攻略動画を録画し、SNSで友達に共有できる「Kamcord」。Y Combinator出身の同スタートアップに関しては、これまでも何度か記事にしてきた。
2012年からプロダクトを手掛け、現在ではiOSとAndroidのSDKを提供している。これまでに超人気アプリ「Trial Xtreme 3」など200点を超えるゲームに導入され、シェアされたプレイ動画の数は200万件をゆうに超える。毎5秒、新しい動画が投稿されているという。
昨年12月頭に京都で開催された「Infinity Ventures Summit」にサンフランシスコから参加し、日本市場への確かな手応えを感じたと話していたファウンダーのAditya Rathnam。その手応えは、バンダイナムコのゲーム「Gregg」への導入という形でさっそく実現した。
日本市場に向けてローカライズされたiOSのSDKを活用する大規模企業としてはバンダイナムコが初めてで、他にも大手ゲーム会社と話が進んでいるという。AndroidのSDKもじきにローカライズされて登場する予定だ。
「昨年末に日本を訪問して、Kamcordへの関心の高さに驚いたよ。帰国した後、すぐにSDKを日本語でローカライズした。バンダイナムコは既にKamcordを導入しているし、主要ゲーム会社から今後リリースされるアプリにも導入が決まっている。2014年、日本におけるモバイルのプレイ動画市場はかつてなく伸びると思う。」
今回ローカライズされたSDKを使うことで、アプリ開発者はプレイ動画の録画体験を、日本語で提供することができる。ユーザーは、ゲームで遊んでいる様子を録画、再生し、Facebook、Twitter、YouTube、Eメールでシェアすることが可能だ。
アジア市場への拡大に積極的なKamcordだが、日本以外にも中国語のローカライズが済んでおり、また韓国語も現在ローカライズの準備中だという。
また、Kamcordは、「Infinity Blade III 」などで知られるEpic Gamesが提供する開発エンジン「アンリアル・エンジン3」とのインテグレーションを発表。アンリアルを活用したゲームは、Kamcordの各種機能をユーザーに対して提供できる。このパートナーシップによって、Kamcordはいっそう普及することが見込まれる。
今後、日本に拠点を構える予定はあるのかをAdityaに聞いてみた。
「日本のローカライズについては、出資者でもあるデジタルガレージにすごくサポートしてもらってる。まだ日本にチームはいないんだ。でも、日本でフルタイムでビジネス開発ができる人材を探しているよ。昨年12月の京都IVSは素晴らしい出張だったけれど、今後も日本には頻繁に出向くことになると思う。」
Kamcordのデベロッパーキーは、ウェブサイトから申し込める。
BRIDGE Members
BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。- 会員限定記事・毎月3本
- コミュニティDiscord招待