ゲームアプリの攻略動画が10億本を突破、「Kamcord」はゲーム開発者必須のマーケティングツール

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Y combinator出身のスタートアップでサンフランシスコを拠点とする「Kamcord」が、中国のTencentと、中国Googleの元トップであるKaifu LeeのInnovation Worksから100万ドルの資金調達に成功したことを発表した。また、ユーザによって録画されたゲームプレイの動画数は10億本を突破したという。

KamcordはiOS専用のSDKで、これを導入したiOSアプリを使うユーザは、自身がゲームを遊ぶ様子をリアルタイムに動画で捉え、それをTwitterやFacebookといったSNSに共有することができる。PCゲームのゲームプレイ動画のビッグプレイヤーは、月間3,000万人のユニーク訪問者数を誇るTwitchだ。彼らは最近、XboxやSony PlayStationと提携し、コンソールからプレイ動画をライブ配信する取り組みを始めた。だが、Kamcordが狙うのはあくまでモバイルゲーム市場だ。これまでコンソールやPC向けが主流だったゲームの攻略録画を、モバイルアプリで実現する。

kamcord-watch-videos-within今年6月には、ゲームプレイの録画に音声を加えたり動画を編集できる機能もリリースしており、これまでに115以上のアプリがKamcordを導入している。ユーザが録画したゲームプレイの動画は、Kamcord上で共有され、さらにはユーザのFacebook、Twitter、Youtubeのアカウントなどにも投稿、Eメールで共有できる。これらの動画は、導入しているゲームアプリの中からも直接参照することが可能だ。

Kamcordは今後さまざまな機能のリリースを予定している。今週にはユーザのプロフィールページ、またウェブサイトには個別ゲームに専用ページが加わる。ゲームのユーザが録画したプレイ動画を視聴したり、新しいゲームを見つけることができるという。さらに、動画へのLikeやコメント機能、またトップゲーマーをフォローするようなソーシャルな機能も実装していく。本気のゲームプレイヤーが集まれば、そこはゲームアプリの開発者にとって格好のマーケティングツールになるだろう。

実際にKamcordを活用するのが、「Trial Xtreame 3」というマルチプレーヤー向けのバイクスタントゲームを開発するDeemedyaだ。今年7月の1ヶ月間だけで、122,000本の動画が共有されたという。これまでに作成されたプレイ動画数は300,000本以上。アプリ内のKamcordのページの訪問数は120万回で、アプリユーザの15%がアクセスしている。そのうち18%が動画を共有し、半数のユーザが自身のプレイ動画を再生している。また、Youtubeやその他のSNSなどで偶然見つけたKamcordの動画を観る度に、App StoreやGoogle Playでアプリをダウンロードするという導線が出来上がっている。Trial Xtreame 3は、米国の無料ゲームチャートで8位にランクインしている。(日本時間8月22日午前時点)

9人のメンバーから成るKamcordチームは、3人のMITコンピュータ・サイエンスの卒業生によって立ち上げられた。また、同社の共同ファウンダーであるAditya Rathnamは、Startup Datingでも過去に何度か取り上げているCoolirisの元メンバーでもある。Adityaは、Kamcordは何かと日本に縁があるスタートアップだと話す。2012年6月、Kamcordを初めて導入したゲームアプリは、日本人のゲーム開発者だった。また、日本人の開発者たちがドキュメンテーションの日本語化に協力し、それをもとに大手ゲームエンジンであるCocos2dカンファレンスでピッチするといった活動もしている。シードランドの資金調達では、日本のデジタルガレージやネットプライスからも出資を受けている。

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Adityaは、Kamcordを立ち上げた思いについて、こんな風に話してくれた。 

「僕たち自身が、熱烈なモバイルゲーマーだった。友達に、言葉を使って説明するだけじゃなく、実際にやっていることを見せたいと思った。Youtubeの数字を見ても、彼らのユニークな月間訪問者数は7億5000万。そのなかの実に2.5億人が、ビデオゲームの動画を観るためにYoutubeを訪問していた。いま、YoutubeのゲームコンテンツはほとんどがStarcraftやLeague of LegendsといったPCゲームだが、僕たちが目指すのはモバイルゲームのYoutubeだ。」

Kamcordのローンチは2012年10月、まだスタートから1年も満たないスタートアップだ。今後、さらにモバイルゲームが人気を帯び、ゲームがより複雑化するにつれてプレイ動画の需要も高まるだろう。同時に、同サービスはゲームアプリ開発者にとってかなり有効なマーケティングツールに成長していくことが予想される。興味のある開発者は、同社のウェブサイトでサインアップできる。

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