転職支援プラットフォームのgrooves、日本政策金融公庫、NVCC、MSIVCから2.2億円を調達

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エンジニア向けの転職支援プラットフォーム「Forkwell」の運営で知られる grooves(グルーヴス)は今日、日本政策金融公庫日本ベンチャーキャピタル(NVCC)三井住友海上キャピタル(MSIVC)から2.2億円を調達したと発表した。

「Forkwell」はもともと grooves の子会社である garbs(ガーブス)の事業として開始され、2011年11月にはサイバーエージェント ベンチャーズ(CAV)から(調達額非開示)、2012年4月には日本ベンチャーキャピタルから6,000万円を調達している

一般的な職種の転職希望者と転職エージェントを結ぶプラットフォームである「Crowd Agent」を garbs が、エンジニアの転職支援プラットフォームである「Forkwell」を grooves が担ってきたが、仲介ビジネス(前者)とソーシャル・ビジネス(後者)が統合できると考え、既存投資家承諾の下、今年3月に事業母体を grooves に統合。そして今回、grooves が資金調達を実現する運びとなった。

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池見幸浩氏
grooves 代表取締役
池見幸浩氏

ところで、冒頭にある日本政策金融公庫であるが、日本で事業を営む企業の経営者であれば知らない人はいないだろうが、同庫は低利の融資は行っても投資はしないのではないか、と思うだろう。grooves 代表取締役の池見幸浩氏によれば、これは「資本性ローン(挑戦支援資本強化特例制度)」というもので、呼称は融資ながら、無担保・無保証人で金融検査上は自己資本として計上できる投資のような性質を持っている。バリュエーションを不用意に上げたくないものの第三者から資金を調達したいスタートアップは、この制度を活用するとよいだろう。

今回調達した資金を使って、grooves ではシステム化を進めたい意向だ。Forkwell のメディアである Forkwell Jobs では、紹介される人材案件の品質を維持するために、依頼のある案件のうち43%の掲出を断っており、年内の掲出受注は年末を待たずに既に終了している。これは案件掲出の需要過多に加え、掲載内容を grooves の社員が人的に精査していることにも起因しているが、grooves ではこの精査プロセスを自動化し、掲載企業の担当者自らが登録できるようにする。

現時点で内容は明らかではないが、2015年には「Crowd Agent」「Forkwell」に加え、「新たな事業をローンチしていきたい」(池見氏)ということなので、今後の同社の動向にも注目したい。

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