Kickstarterに登場した、新しい楽器(?)が注目を集めている。米テネシー州ナッシュビルのArtiphone社が開発する「INSTRUMENT 1」は、1台でギターやピアノ、バイオリン、ドラム等、様々な楽器として演奏することができるデバイスだ。早くも90万ドル近くの資金調達に成功、目標金額が7万5,000ドルに対し、実に10倍以上の達成率と、注目度の高さがうかがえる。
本体には、ネック部分のタッチパッドに6本のデジタル弦と12個のフレットを搭載。これを押さえてストロークしたり、タップしたり、こすったりすることで演奏する。ギター、ピアノ、バイオリン、ドラムなど様々な楽器に切り替えて演奏をすることができる。
例えば、ギターの場合は、フレットに指を乗せてボタンを指で弾くことで、ギターサウンドが奏でられる。
ピアノに切り替えて、パッドをタップすればピアノの音色が出る。
バイオリンについては、スマートフォンを弓のように空中でスライドさせると演奏ができる、といった具合だ。
加速度センサーを内蔵し、キーを押さえる強弱を音に反映したり、ビブラートさせたりすることも可能だという。
楽器の切り替えについては、本体のプリセットボタンを押すか、「Artiphon app」というスマートフォンアプリで切り替えることができる。
アプリでは、ギターの「半音さげチューニング」など細かいカスタマイズをすることも可能なようだ。物理的ではなくソフト上でのチューニングなので、ギターの弦を締めすぎて切れてしまうことなどは起こらないという。
本体にスピーカーを2つ搭載しており単独でも音を鳴らせる他、ヘッドフォン・マイクジャックからも外部出力できる。電源ケーブルを繋いで演奏もできるが、充電式のバッテリーを搭載しており、単体でも3時間以上の演奏が可能だという。
また、搭載するUSBとLightningポートは標準的なMIDI規格に対応しており、AppleのGarageBandほか、100種類以上のDTMソフトウェアが利用できるので、演奏のみならずDTMによる作曲等にも大きく役立ってくれそうだ。
製品化された場合の予価は399ドルで、Kickstarterのキャンペーンでは、349ドルの支援からホワイトまたはブラックの「INSTRUMENT 1」を手に入れることができる。カラーはキャンペーン終了後に選択する。
1ランク上のグレードの「Nashville Edition」は、899ドル以上の支援で手に入れることができるが、発送は米国内のみに限られる。いずれも発送は2016年1月ごろとなる見込みだ。
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