
企業にフリーランスのコンサルタントを派遣する、みらいワークスは13日、フィンテックに特化したコンサルタント人材のマッチングサービス「FinTechコンサルタント.jp」をローンチした。スタートアップを中心としたフィンテック企業と、フィンテック業界での仕事を希望するフリーランスのコンサルタントや転職希望者をマッチングする。また、このサービスのローンチとあわせて、日本のフィンテック企業らが参加する一般社団法人 FinTech 協会の事務局運営支援業務も受託することを明らかにした。
みらいワークスは、アクセンチュア出身の岡本祥治(おかもと・ながはる)氏らが2012年3月に設立。IT関連、業務系コンサルティング、戦略系コンサルティングの分野に、フリーランスのコンサルティングの派遣業務(契約の形態としては、業務受託型の客先常駐が主)を提供しており、登録コンサルタント数は3,300人以上に上る。登録者の中には、スタートアップを始めたばかりの人や、これから始めようとする人が、事業が軌道に乗るまでの間にコンサルタントとして業務に従事するケースが多いのだという。
スタートアップ・シーンの発展のためには、一度、スタートアップに失敗したとしても再挑戦ができるセーフティネットやエコシステムの形成が重要だと言われる。みらいワークスでは、コンサルタント人材のマッチングサービスを通じて、人々がキャリア人生の中で、起業家・フリーコンサルタント・スタートアップへの就職など、立場を変えながら自由な形で働き続けられる環境づくりを目指している。フィンテック業界については、昨今、圧倒的に人材の需要が供給を上回っており、フィンテック人材のさらなる創出を目的として「FinTechコンサルタント.jp」の開設に至ったとのことだ。
ここで FinTech コンサルタントとは何なのか、という疑問が脳裏をよぎる。岡本氏に尋ねてみると、これは特段、そのような国家資格があるわけでもなければ、フィナンシャルプランナーや公認会計士らの総称というわけでもなく、フィンテックのビジネスを新たに開発していけるような人材を意味しているのだそうだ。
名著「イノベーションのジレンマ」によれば、「フィンテックのイノベーションは、金融機関の中では起こらず外で起こる」こともほぼ確かである。これを組織ではなく人材に転じて考えるなら、フィンテックのビジネスを生み出すには、金融を知り尽くしたその道のプロフェッショナルよりは、むしろ、異業種や他のビジネスを経験した、柔軟な頭の持ち主が求められると言えるだろう。みらいワークスでは「FinTechコンサルタント.jp」を通じて、そのような人材をフィンテック・スタートアップに提供していきたいとしている。
情報サービス大手のリクルートは、自社サービスで人々のライフイベントの節目をサポートするという戦略で大きな成功を遂げたが、これにならい、みらいワークスでは、キャリア人生というタイムライン軸で、人々のイベントの節目をサポートしていきたいと、岡本氏は抱負を述べた。
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