アメリカ発の赤裸々出会い系アプリ「Down」を「Paktor」が買収

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TechCrunch が金曜日(1月20日)に伝えたところによると、シンガポール発の出会い系アプリ Paktor は、サンフランシスコに拠点を置くDownを買収した。Down はセックスをセールスポイントとして前面に押し出した出会い系アプリの企業だ。

今回の取引は「数百万米ドル」規模とされており、投資家にとっては大当たりだったと見られている。というのも、Down はトータルで100万米ドルの資金しか調達していなかったからだ。投資家は Great Oaks Venture Capital と Tim Draper 氏だ。

記事によると、Down(およびその姉妹アプリ Sweet)は運営を継続し、同社の CEO である Colin Hodge 氏は Paktor Labs のトップとして Paktor に参画する。Paktor Labs は新しいアイデアの開発や他企業の買収を管轄する部署だ。

Down は当初「Bang With Friend(「友達とヤろう」の意味)」という名称で登場し、すぐに賛否両論を巻き起こした。後背位でセックスをする男女の図がロゴとなっており、そのカジュアルな肉体関係に対する露骨な表現に多くの人々は抵抗を感じたようだ。

このアプリの発想としては、まず友達の輪を構築し、性的な衝動に駆られた際にセックスを求める、というものだった。

最終的に同社は、友達の友達までネットワークを広げることで、マッチングの幅を広げ、友達や知り合いに対して夜の誘いをする気まずさを解消した。

2013年にローンチした Bang With Friends は、多くの出会い系アプリが少なくとも表面上では売りにしている「真の愛」を否定し、出会い系アプリを利用する多くの人が持つ本当の動機、つまりセックスに正直になることを目指した。

この理論は必ずしも正論ではない。出会い系アプリは現代の出会いという環境において必需品となっており、往々にしてセックスが最終目的というわけではないからだ。

2013年10月、著作権侵害訴訟でオンラインゲーム会社 Zynga と和解した後、Bang With Friends は名称を Down に変更することを余儀なくされた。(Zynga は「Words with Friends」という Scrabble のようなゲームを所有している。)

Paktor はアメリカにおいてすでに存在感を放っているため、同社の3,250万米ドルにおよぶ資金調達の大半は国際展開のためのものだった。同社は総額5,750万米ドルの資金を調達しており、東南アジアにおける主な出会い系アプリのひとつとなっている。

Paktor は12月、台湾のライブストリーミングアプリ17 media の筆頭株主となった。この買収は、デジタルエンターテイメント分野を強化することで Paktor のサービスを多様化する形となった。Down の買収は、Paktor の設立当初からのビジネスモデルに沿っていると言える。

ちなみに、Paktor による買収時、Down は黒字決算だった。

【via e27】 @E27co

【原文】

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