困った妊婦さんが気軽に相談できるクラウド相談センターやマスク通話などーークラウド電話 API「Twilio」活用アイデアを披露

SHARE:

クラウド電話 API を提供する Twilio for KDDI Web コミュニケーションズ は1月28日から2日間に渡って同サービスを活用したビジネスアイデアのコンテストを開催した。同イベントは電話 API による新規ビジネスアイデアや事業化支援を目的とし、優勝者には4月に開催予定のイベント「Smart Communication Award」決勝進出の権利や、Twilio の本拠地であるサンフランシスコで開催されるカンファレンスへの招待などが贈られた。

今回は Twilio と既存サービスの組み合わせがテーマとなり、API パートナーとして LINE や 日本マイクロソフトなどが利用できるサービスを提供したことに加え、マルチデバイスで情報をリアルタイム同期できる Twilio の新機能「Twilio Sync」などが用意された。以下、ハッカソンに参加したチームのアイデアを紹介する。

ローグ123「にんしんSOS東京2.0」(最優秀賞、LINE賞、エーアイ賞、ヴァル研究所賞)

妊婦さんが困った時に相談できる電話窓口を提供しているのが一般社団法人にんしんSOS東京。ただ普段は、相談員がボランティアで契約した回線を親子契約で利用してそれぞれが相談に乗っているような手作り感のある運用をしていたので、これをもう少し便利に、システム化したいということで参加した。

相談したい妊婦さんは LINE チャットで質問に対する回答を送ると、この情報を元に緊急性の高さを相談員が判断し、本当に相談が必要な妊婦さんを発見することができる。通話には Twilio のCallKit対応の最新SDKが使われており、相談員の方は普通の電話のように、通話アプリを使って妊婦さんの相談が受けられるようになる。

Mask De Talk「Mask De Talk」(優秀賞、日本アイ・ビー・エム賞)

ビデオチャットがかかってきた時、特にノーメイクの女性などですぐに出るのを躊躇するシーンに適したサービスが「Mask De Talk」。facebook の Mascarade などが有名だが、これを特別のアプリではなく通常のビデオコールでも実現するため、Twilio を活用した。

ビデオ電話がかかってきた際にどのマスクを使うかを選択すると Twilio Sync 経由で先方の通話に情報が同期され、その選択したマスクを自分が被った状態で通話することができる。マスクは自分の顔の動きに連動してまるで喋っているように動いていた。

インバイト「スマホde内線」(アプレッソ賞)

モバイル通信キャリア関係なくスマホを活用した内線システムを構築するサービス。スマホから Twilio 経由でかけることでソフトウェア的に内線システムを実現し、お互いの情報を公開せずに通話ができるプライバシー通話や、かかってきた情報ログを kintone に繋ぎ込んで蓄積管理するような利用方法を提案していた。

Teamユメ「君に届け!!」(サイボウズ賞)

PTA で親子さんに連絡を取る際、相手側の受取方法(LINE や メール、電話) などがバラバラで手間がかかる。このプロダクトは、kintone上に相手先の受取手段を登録することで、一度にそれぞれの受取先に対して連絡ができるようになるサービス。

ぼっち「MUSIC SAMPLER」(日本マイクロソフト賞)

電話をかけてアーティスト名と曲名を伝えると音楽を再生してくれるサービス。Twilio 経由の音声をテキスト化し、マイクロソフトのコグニティブサービスで意味分析をしたものを検索にかけて曲名やアーティンスト名をヒットさせる、というなかなかアクロバティックな手法を使っていた。最終的に再生するデータは YouTube 経由だったが、権利関係もあってこの辺りはあくまで試作、という印象。

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する