スマートフォンの世界販売台数は第1四半期に3.8億台で9%増、AppleとSamsungはHuaweiなど中国ブランドに押されている

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Image by William Iven via Attribution Engine. Licensed under CC0.

世界のスマートフォン市場は成長しているが、AppleおよびSamsungはこの勢いの恩恵を受けることはなさそうだ。Gartnerの最新レポートによると(編集部注:原文掲載日は5月23日)、市場シェアを拡大している中国のスマートフォンメーカーのトリオがこの成長の大部分を担っているという。

Appleのスマートフォンの売上高は、第1四半期において横ばいだった。これは2016年の間で売上高が減少した企業のおかげーーつまり対照的に、サムスンは売上高が激減している。

これらの数字は、2つの市場リーダーが直面している世界的な課題を浮き彫りにしており、さらに有望な市場である中国の問題がさらに深刻化する可能性があることを意味している。次の3大ブランドは、主に自国市場で販売している中国企業である。

これらの地元ブランドの急速な成長がスマートフォンの世界的成長の大部分を占めているのであれば、AppleおよびSamsungはこの地域でかなり厳しい状況に追い込まれるであろう。さらに悪いことに、これらの企業の一部はインドなどの市場に進出しているようである。インドでは特にAppleが集中して活動しており、成長の源を見出そうとしている最中だ。

GartnerのリサーチディレクターであるAnshul Gupta氏は次のように述べている。

「上位3社の中国のスマートフォンメーカーは革新的な機能を備えた低価格の高品質スマートフォンで売上を伸ばしています。さらに積極的なマーケティングと販促活動により、3社はインド、インドネシア、タイなどの市場で他のブランドからシェアを獲得することができました」。

世界的にみると、消費者は2017年第1四半期に3億8,000万台のスマートフォンを購入した。これは前年同期から9.1%の増加である。さらに消費者は少し高価なものを望んでおり、平均販売価格は上昇傾向にあるのは良いことだ。

しかし主な受益者はすべて、Huawei、Oppo、Vivoといった中国企業である。これら3社を合計すると「前年同期比7%増、4%の市場シェア」を獲得しているとGartnerは調査結果を報告している。

Samsungは市場シェアが23.3%から20.7%に下がり、前年同期の8,120万台から7,860万台に売り上げが減少した。Appleはかろうじて、5,160万台から5,199万台にアップしたが、市場シェアは14.8%から13.7%に低下している。

「Samsungと同様にAppleは、中国ブランドのOppoやVivoとの厳しい競争に直面しており、中国での業績は打撃を受けています」とGupta氏は語る。

Huaweiは市場シェアを8.3%から上昇させ9.0%で3位。Oppoは、4.6%から上昇し8.1%で4位。 Vivoは4%から上昇し6.8%で5位。

これら中国ブランドの成功は、当然GoogleのAndroidモバイルオペレーティングシステムが引き続きiOSとのリードを拡大し続けたことを意味した。Android社は第1四半期シェア86.1%(前年同期は84.1%)だった。

Samsungは堅調な先行予約を保っているGalaxy S8とS8 Plusが新たな成長を牽引せずとも止血の役割ぐらいは果たしてくれるだろうと期待している。一方、Appleは9月に新型スマートフォンを発表するまでには、この先数四半期はさらに厳しい状況になる可能性がある。

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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