Magic Leapの新たな10億ドル資金調達、提出書類からシリーズDの内容が明らかに

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Magic Leap / YouTube

<ピックアップ> AR mystery startup Magic Leap looking to raise as much as $1B in Series D round

謎のARカンパニーというタイトルがすっかり定着しているMagic Leapですが、新しい資金調達の噂がどうやらはっきりとしてきたみたいです。米リサーチサービスのCB Insightsが公開している、Magic Leap社の定款内容についてTechCrunchなどがCBIの資料を入手して報じてます。

デラウェア州に提出した定款修正内容を確認すると、シリーズDラウンドの調達として新しい種類株を3700万株発行する予定だそうです。1株価格が27ドルとなっていて、全部販売ができればこのラウンドでの調達額はおよそ10億ドル程度になります。

これに先立ってブルームバーグが報じてる、シンガポールの政府系投資会社Temasek Holdingsによる5億ドル出資の話題がありましたが、時期的にみておそらくこれの一環なんでしょうね。CrunchBaseをみると、これまでの調達ラウンド(2014年シリーズAの5000万ドル、シリーズBの5億4200万ドル、2016年シリーズCの7億9300万ドル)に加えてもう終わったかのごとくシリーズDラウンドが記載されていました。

ちなみにブルームバーグの記事では相変わらず発売日や詳細は不明なものの、いつもの「近い関係者筋」の話としてこんな概要を記載しています。

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新しく公開されたPVは働いてる人たちのシーン中心で今までの仮想現実っぽい表現は封印

ヘッドセットは1500ドルから2000ドルでグラスサイズのものよりは少し大きめだが、Oculus Riftよりは小さい。スマホサイズのデバイスを持ち歩く必要があり、これがグラスと接続されてAR機能を提供する(引用抜粋)

先日、Facebookは200ドルのスタンドアロン型Oculusを発表しましたが、中途半端な端末であればやや分が悪そうというのが印象でしょうか。私自身、とあるAR/VR系の識者とお話したところ、このMagic Leapの技術は透過グラス部分の膜がMicrosoftのHoloLenseのグラスに比較してさらに厚く、何層も重なっていることからより没入した感覚を味わえるのでは、という見解を聞いたことがあります。

ま、全部噂ですけどね。

1000名ほどの開発体制で臨んでいるからこその大型調達ですが、どうなんでしょうね。OculusがFacebookに買収された際の金額が20億ドルでした。思えば当時も相当に思い切った買収と言われてましたが、今のFacebookの展開から考えると妥当以外の何物でもありませんから、Magic Leapも60億ドルでAppleやGoogleあたりが買収するのかもしれませんね。ちなみにGoogleはシリーズB、アリババはシリーズCでラウンド参加しています。

via Bloomberg、TechCrunch、CB Insights

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