8 Circuit Studios、ブロックチェーンを使いメタバースの構築を目指す

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2019年リリース予定の PC・家庭用ゲーム機用ゲーム『D-PARC』
Image Credit: 8 Circuit

8 Circuit Studios はブロックチェーンや仮想通貨、およびその他のコラボレーションツールを使いメタバースを作りたいと考えている。メタバースとはウィリアム・ギブスンやニール・スティーヴンスンが小説で描き、『Ready Player One(邦題:レディ・プレイヤー1)』や 『TRON(邦題:トロン)』、そして『The Matrix(邦題:マトリックス)』といった映画で取り上げられたデジタルな空間のことである。

これは非常に野心的なミッションである。だがシアトルの8 Circuit Studios(この社名は人間の神経系に関する理論にちなんで名付けられた)にはゲームのベテランが多く、予想されていたよりも早くメタバースを実現させるために、ゲーマーや開発者、パブリッシャーといった関係者が共に協力し合うことができるエコシステムを開発しようとしている。同社は2つのゲームを開発中であり、今後数ヶ月でその技術が示されることとなる。

フィクションにおけるメタバースでは、訪問者は別々の仮想空間を横断でき、全体を通してプライバシーを保護しつつ一貫して変わらないアバターを保つ。また、それぞれの現実の中で(特有の)役に立つものや有用性を維持する様々なものを、アバターと共に持ち運ぶことができる。

8 Circuit Studios のナビゲーターであり社長でもある James Mayo 氏は GamesBeat のインタビューの中で次のように述べている。

弊社はゲームというバックグラウンドを持っていますが、どうやらこれはブロックチェーンにぴったりのもののようです。ブロックチェーンや仮想通貨を一般的な人の手に届けたいと弊社は考えています。弊社は『Ready Player One』の世界や『The Matrix』の世界、そしてその他の代替現実の世界について考えてきました。それを可能にするために必要なものは、光の速さで機能する世界的な通貨です。

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D-PARC はあらゆるゲーマーがアクセス可能なブロックチェーンを作り上げることを目指している。
Image Credit: 8 Circuit

透明性があり安全な不変の台帳であるブロックチェーンと仮想通貨の力を利用すれば、ゲーム開発者は実際に機能するメタバースへの第一歩を踏み出せるようになると Mayo 氏は考えている。ブロックチェーンはデジタルオブジェクトに対し真実を語りエンフォースメントを与える。これはオープンソースの仮想現実プラットフォーム High Fidelity にブロックチェーンを組み入れている Philip Rosedale 氏のような人々が持つ意見である。

最初のステップはブロックチェーンを使いやすくすることだと Mayo 氏は語った。2番目のステップはそれを楽しくすること、そして3番目はデジタルなものを実質的に所有するためのまったく新しい方法を人々に示すことである。

ブロックチェーンであれば、プレーヤーは自身のデジタルアセットを譲渡、交換、売却する際に中央権限の許可を求める必要がなくなる。8 Circuit Studios は仮想通貨 Ethereum を使って Smart Game Objects に基づいたデジタルアセットの構築、属性決定、保護を行い、プレーヤーはバーチャルウォレットの中で自身の仮想通貨と共にそのデジタルアセットを所有し、保存することができる。

8 Circuit Studios はゲーム世界同士の障壁をなくすため、そしてゲーマーと開発者の両者にとって参入しやすいプラットフォームを作るための基礎を築きたいと考えている。プレーヤーは自分自身のものを真に所有する機会を経験するようになり、一方で開発者とパブリッシャーは新たな収益性の高いやり方で、よりいっそう没入感の高いゲームを開発できるようになる。

Mayo 氏はこう述べた。

プラットフォームを横断するアバターを構築するというのは長い道のりに思えるかもしれませんが、意外と近いのです。

Smart Game Objects をよりよく説明するため、そして Ethereum ブロックチェーンの現実世界における使用用途を紹介するために、8 Circuit Studios は現在2つのゲームを開発している。2018年春リリースの『Alien Arsenal: Battle for the Blockchain』と、2019年リリース予定の自意識を持つ AI に焦点を当てた『D-PARC』である。

『Alien Arsenal: Battle for the Blockchain』は、iOS と Andoroid 対応のモバイルゲームである。対戦・協力ゲームであり、襲ってくるボスを倒し商品を獲得するためにプレーヤーは協力して戦う。プレーヤーは宇宙人の武器を収集し進化させることができ、そして Ethereum ブロックチェーン上で武器の交換、売買、あるいは贈与をすることができる。『Alien Arsenal』はウォレットやプラグインをダウンロードすることなしに簡単に楽しくブロックチェーンで遊ぶことができるように、そして、分かりづらい仮想通貨の世界で迷ったりしないように設計されている。ブロックチェーンベースのプラットフォーム上では、アイテムの交換に仲介は必要とされない。

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ブロックチェーンベースのモバイルゲーム『Alien Arsenal』
Image Credit: 8 Circuit

『D-PARC』は家庭用ゲーム機と PC に対応したディープスペースサバイバルゲームである。プレーヤーは永遠に生きるキャラクターを作成でき、キャラクターとその持ち主はブロックチェーンを通じて正確に追跡される。『D-PARC』はファーストパーソン・シューティングと銀河系スペースコンバットを融合させており、そこでは選択が重要な意味を持ち、選択の結果は恒久的に続く。プレーヤーたちは、人類最後の痕跡を救うための自己犠牲か、自らの運命に乗り出すための自己決定かを選ばなくてはならないということを学習する1つの人工知能の中に存在する。両ゲームとも、相互にアセットの共有ができる。

最近行われた GamesBeat Summit のカンファレンスに言及しつつ Mayo 氏は述べた。

ゲームは常にイノベーションの最先端です。私たちはゲーマーであり、常に新しいことを試しています。潮流を起こすのが誰であっても、私たちはその流れに乗ることができるのです。

8 Circuit Studios のチームメンバーが関わった作品は『Godzilla: Smash 3』、Socom シリーズ、『World of Warcraft』、『Warcraft III: The Frozen Throne』、『MechWarrior 4』、『スーパーマリオワールド』、『Age of Empires II』、『Munch’s Oddysee』、『Mech Assault』、『Fear』、そして『Fear 2』である。同社は自己資金で賄われており、フルタイムのメンバーは約15人である。

8 Circuit の意味するところと社名に関しては、「完全にギーク趣味です」と Mayo 氏は語った。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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