ネット家電スタートアップのCerevo、IoT専門子会社のShiftallを設立しパナソニックに売却——創業者兼CEOの岩佐琢磨氏は新会社に移籍

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Shiftall の代表取締役 CEO に就任する岩佐琢磨氏
Image credit: Rick Martin / THE BRIDGE

ネット家電スタートアップの Cerevo は2日、ハードウェアのアジャイル生産を手がける新会社として Shiftall(シフトール)」を設立し、その全株式をパナソニック株式会社へ売却したと発表した。これまで Cerevo の代表取締役 CEO を務めた岩佐琢磨氏は退任し、Shiftall の代表取締役 CEO に就任する。

岩佐氏は2007年に Cerevo を設立する前、パナソニック(当時は松下電器産業)でデジタルカメラの「LUMIX」、レコーダーの「DIGA」などのネット対応家電の商品開発に従事していた。これまでにも、Cerevo はハードウェアスタートアップの支援などを通じて、パナソニックとの協業プロジェクトを実施していた。

一方、今年創業100周年を迎えるパナソニックは、組織の若返りを図り、継続的にイノベーションを打ち出せる体質づくりに向け、いくつかの活動を立ち上げている。昨年にはロフトワークやカフェ・カンパニーと共同で、スタートアップとのコラボレーションスペース「100BANCH」を開設し、大企業のオープンイノベーションを支援する creww とは Panasonic Accelerator を運用。先月オースティンで開かれた SXSW では、同社の新規事業「Game Changer Catapult」から生まれたいくつかの革新的なプロダクトを目にすることができた

パナソニックにとって、今回の Shiftall 買収と岩佐氏の〝招聘〟は、これらオープンイノベーションの活動を社内から加速するための切り札と見ることができるだろう。

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