20歳の現役慶大生がファンド「Upstart Ventures」代表就任ーー200名規模の98世代起業家コミュニティ手がける

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写真左から:Upstart Venturesの代表パートナーに就任した上杉修平氏、Sevenwoods Investmentの代表、笠井レオ氏

ニュースサマリ:テクノロジー系のスタートアップ支援を手がけるSevenwoods Investmentは12月25日、投資ファンド「Upstart Ventures1号投資事業有限責任組合」の新代表パートナーに上杉修平氏が就任したことを公表した。同ファンドはSevenwoods InvestmentのFoF(ファンズオブファンド、子ファンド)として運用されていたもの。運用額は1億円となる。

上杉氏は慶應大学SFCで学ぶ、1998年生まれの20歳。2017年にはCandleの新規事業部にてインターン中にメディア事業を立ち上げたり、慶應大学のアクセラレーションプログラム「KBC」の運営に参加するなど、同世代起業家コミュニティづくりに携わる。2018年6月からはSevenwoods Investmentのアソシエイトとしても活動中で、ファンドでは500万円から1000万円ほどの金額でシード期の企業に投資を予定している。件数は非公開だが、既に数件実行している案件もある。

話題のポイント:平成の終わりに平成生まれ、それもまだ20歳という現役大学生キャピタリストのニュースがやってきました。ミドルエイジ枠への投資をコンセプトにしたXTech Venturesとはまさに対局の存在ですね。なお、これまでの最年少ファンドマネージャーは私の知る限り、22歳でIF Angelを立ち上げた笠井レオさんだったのでそれを更新した形になります。

そしてこの笠井さんがまさに上杉さんがファンドを手がけるきっかけになった人物でもあります。実は笠井さんと上杉さんは数年来の知り合いで、始まりは笠井さんとイベントで出会った3年前にさかのぼります。当時の上杉さんはまだ高校生(!)で、最初は起業する側に興味を持っていろいろとインタビューしたり、前述したような起業コミュニティ運営やスタートアップでのインターン活動をしていたそうです。

通常であればここから学生起業するか、投資銀行や大手テック企業への就職、というのが多いパターンなのに対して、上杉さんがこの選択肢を選んだのはやはり笠井さんの影響が大きかったんでしょうね。ちなみに笠井さんは一度、自身が起業してからファンド立ち上げに向かったパターンでした。

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上杉さんが主催した98世代起業家イベント

さておき、やはり上杉さんに期待されるのは同世代の起業家ネットワークです。情報開示も兼ねてお伝えしておくと、私も個人的に今、20代起業家の勉強会イベントを実施していて、そこの主催メンバーとして上杉さんに協力をいただいています。上杉さんは97〜98世代を集めたコミュニティイベントを主催しており、そこには200名ほどのスタートアップ候補が集まっているのです。

スタートアップを年代で分けることの意味というのは、図らずもXTech Venturesの存在で浮き彫りになりましたが、やはり経験値などの観点でそれぞれ得手不得手があることはわかっています。業界構造がはっきりしている既存産業のゲームチェンジはやはりそこの泳ぎ方を知ってるベテランが強いですし、スマホシフトやXR、ブロックチェーンなど、全く未知のテクノロジードリブンで世の中が変革する時は、勢いあって人生オプションの少ない若手が有利になります。

面白いのはこの年代間について縦のつながりはあるようであまりない、という点です。考えれば当然ですが、スタートアップコミュニティは別に会社でもないので、積極的に上下関係を作る意味はありません。一方、苦しい時期が一定期間ありますので、ノウハウ共有や傷を癒す意味で横のつながりは自然と生まれる傾向がありました。

投資サイドが若手のアソシエイトを採用しているのはそういう期待が多分にあります。上杉さんのファンドはそれをさらに際立たせた形になるかもしれません。

アクセラレーションプログラムという新たなスタートアップ・フォーマットが日本に持ち込まれてそろそろ10年近くが経とうとしています。国内のスタートアップエコシステムに厚みが増したことを実感できる話題でした。

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