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ピックアップ:Almost every social network has a porn problem—so why is India banning only TikTok?
先日こちらのピックアップ記事でTikTokがインドから締め出しを食らったことをお伝えしました。17日段階でiOSもNGになっているようです。※ダウンロード済みは利用可能。
リサーチ会社SensorTowerのこちらのレポートによれば、TikTokの全ダウンロード数は2月時点でiOS・Android合わせて10億回。なかでもインドは突出してるようで、25%を占めている巨大マーケットです。前回記事にも書いた通り「インドの」月間のアクティブユーザー数だけで1億2000万人ですから、すごいとか通り越して想像があまりつきません。みんな踊ってるんですよね。
ところで今回の締め出しですが、やや不可解だったのが「他のソーシャルもポルノあるやんけ」問題です。特にTwitterは現時点でもそれっぽいワードで検索すると、まだ結構な確率でポルノ画像に遭遇します。なぜこのキーワードを知ってるのかについては聞かないでください。
![twitter.png](https://i0.wp.com/thebridge.jp/wp-content/uploads/2019/04/twitter.png?resize=604%2C493&ssl=1)
さすがに過去思いっきりな全盛期に比べれば減った印象はありますが、サクッとこういう情報にアクセスできるのはやはりどうかなと。
で、この件で斜め読みしてると色々な考察があって、例えばロイター取材の「インド、TikTokのダウンロード禁止 中国製が理由?」という記事なんかは(原文当たれてないからそっちに書いてあるのかもしれませんが)中国由来の根拠が全く書かれていないなど、混迷しているような状況です。
そんな中、我らが良識Quartzにはしっかりとした考察らしきものがありました。さすがユーザベースさん目の付け所が違いますね。特になるほどなと思ったのは他のソーシャルと比較してTikTokがポルノに対して「ユルかった」点です。ちょいと引用拝借します。
Unlike TikTok, most other social media and video/photo sharing apps are largely private and controlled in nature, which means a post can only be seen by a limited network of a user. “The issue with TikTok is it encourages interactivity over videos,” said Prasanto Roy, a New Delhi-based tech policy consultant. “Facebook and Instagram start out with smaller circles or friends groups, while TikTok can get to a larger audience quickly—including allowing video interaction with strangers.” 「TikTok以外のソーシャルは大部分がプライベートであり、本質的には管理下にあります。つまり、ユーザーは限られたユーザーネットワークでのみ投稿が閲覧ができる状態なのです。(中略)しかし、TikTokは見知らぬ人とのビデオでのやりとりを含め、結構広い範囲のユーザーにすばやくアクセスできてしまう」。
簡単に言えば、ポルノ投稿だけでなく、援助交際的な危険なやり取りもやりやすい環境にあって、さらにユーザーセグメントが若いわけです。現在、TikTok側ではこういったコンテンツを排除する専門チームを強化して対策に乗り出すとしてますが、ユーザー数が半端ありませんから、機械学習のシステム含めてどのような結果が出るのか興味深いですね。
ちなみに記事にもありましたが、TikTokがインドで使えなくなるかも、というニュースの後に、別のソーシャルアプリがチャートを上昇しているそうです。
いずれにせよ、一国の政府が特定事業者のサービス、それも大きなネットワークを遮断するというのはよっぽどの出来事です。一つ間違えば言論の自由を閉ざすことにもつながりかねません。
ソーシャルメディア側での対応はもちろん野放し状態は勘弁してもらいたいですが、それよりもますます利用側の教育の必要性を感じた一件でした。現地時間で今日、22日にはチェンナイで次の公聴会(ヒアリング)が実施されるようです。
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