
日本のエンターテイメントコングロマリットである吉本興業は8日、東南アジアのストリーミングプラットフォーム「iflix」に、重要な投資を行ったと発表した。吉本興業にとっては、初の海外メディア向け出資となる。この出資を通じて、吉本興業は同社のアジアにおける将来プロジェクトの進展を加速する。
両社はまた、シンガポールにジョイントベンチャーを設立することも発表した。このジョイントベンチャーは、吉本興業の最も人気あるコンテンツを、iflix がサービスを提供するアジア、中東、北アフリカに配信するとともに、iflix のコンテンツを日本で配信する。日本で人気を得たコンテンツ形式のローカル版制作も行う。
iflix に提供されるコンテンツは、アニメ、ドラマ、映画、バラエティ番組からコメディまで、アジア市場向けにローカライズされた日本の人気番組となる予定。両社は、アジア市場向けの番組や映画を含む、すべて日本発のオリジナルコンテンツも開発したいとしている。
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iflix にとって、ジョイントベンチャーは、東南アジアの新興市場・発展途上市場人口の大部分を占める、ミレニアルや Z 世代に特化した、視聴者を惹きつけるハイパーローカルな番組の開発・制作を加速させる一助となる。吉本興業にとっては、この提携が若い海外視聴者に対して、日本のコンテンツやフォーマットを広める役割を担っている。
吉本興業は2014年、同社のアジア戦略の基点としてインドネシアに MCIP ホールディングスを設立し、「住みますアジア芸人」という番組を開始した。2018年4月には、さまざまな種類のコンテンツのインターネット配信を目的として、統合プラットフォーム「沖縄アジアエンタテインメントプラットフォーム」の設立を発表している。
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