中国のテック新興大手LeEco(楽視)、120億人民元(約2,000億円)の負債を抱え上場廃止の可能性

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LeEco(楽視)創業者の Jia Yueting(賈躍亭)氏

中国のビデオストリーミング企業 LeTV(楽視)は、主要株主である Jia Yueting(賈躍亭)氏が電気自動車の製造という夢を追う中、多額の負債のため中国の上場企業リストから消える可能性がある。

火曜日に北京で開かれた2019年最初の株主総会で、LeTV の取締役会総務担当 Bai Bing(白冰)氏は、もし2018年の財政監査結果が純資産で赤字ということになれば、同社は上場企業リストへの記載を停止されるリスクがあると、警鐘を鳴らした。

深圳に上場している同社は、2018年に総額120億人民元(約2,000億円)の負債(無監査)を報告し、そのうち34億人民元の負債が同社のサプライヤーに対してのものだ。8日にリリースされた文書によると、同社はまた、「もし2019年の年間報告書が規制上の要求を満たさなければ」1年後に上場企業リストから消えることを余儀なくされるだろうと警告した。

私たちは、支配株主(Jia Yueting 氏)や彼の関係者たちと払い戻し案について交渉しています。

中国メディアは Bai 氏の発言を引用した。Bai 氏は、LeTV は「決してあきらめず」、Jia 氏に対し、現金または Jia 氏の電気自動車スタートアップ Faraday Future(人才薈萃)への持ち株など、別の資産の形でお金を返してくれるよう要請を続けると述べた。

12月にアメリカのメディアは、Jia 氏の Faraday に対する33%の持ち株が一時的に連邦裁判所により凍結されたと伝えた。また、ロサンゼルスとラスベガスでの資産を売りに出すよう強いられた。これは、同社が中国のゲーム企業 The9 と提携関係を結ぶより前のことである。この提携では、Faraday から The9 に対し、The9 の豪華版ゲームV9モデルの大量生産のための6億米ドルが約束されている。

4月4日時点で、LeTV の親会社 Leshi Holding(楽視控股)の会長で設立者でもある Jia 氏は、LeTV の株を約9億3,200万株所有していた。彼の23%の持ち株は、負債未払いのため中国の行政によって凍結されていると同社は報告で述べた。

資金を集めようと、LeTV は2018年暮れに、大きな収入源であるスマートテレビ子会社 Leshi Zhixin(楽視視頻)の支配持ち分を中国の不動産開発業者 Sunac(創)に売却した。2017年には同社はインターネット対応のテレビセットで総収入の42%にあたる25億人民元(約417.3億円)を売り上げていた。しかし、サプライヤーへの支払いが滞り始めてから、収益は2018年前半でたったの1割にあたる2億4,500万人民元にまで減少した。

中国メディアの報道によると、LeTV はスピンオフの後、上海で Lerong Zhixin(楽融致新)として3月に再ローンチし、年末までに新たなスマートテレビのローンチや、オンライン小売 JD.com(京東)との販売協力の計画を明かしている。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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