助太刀が電動工具大手の工機ホールディングスと資本業務提携、新商品開発などを推進ーーJA三井リースとはファクタリングで協業も

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2019-04-23 9.34.55

ニュースサマリ:建設現場と職人のマッチングアプリ「助太刀」は4月23日、電動ドライバーなどの電動工具類を手がける工機ホールディングス(以下、KHD)と資本を含めた戦略提携を発表した。4月12日付の提携で、KHDは助太刀に1億円を出資する。これに関わる出資比率などの詳細は非公開。また、両社は協力して商品開発や共同マーケティング、サービス開発などを進める。

なお、助太刀は今日、同時にJA三井リースからの出資も公表している。同社によると出資額は1億円で、主に助太刀Pay事業での連携を予定している。具体的な連携の日程などは未定。

話題のポイント:積極的な提携戦略でぐいぐいと事業拡大している助太刀がまた発表です。4月に業務提携を公表しているKHDと資本を含めたもう少し深い関係性に発展しました。

登録数6万人の職人さんや親方が利用するプラットフォームになりつつある助太刀と、彼らが使う仕事道具を提供するKHDのタッグですので、非常に美しい提携です。ユーザーヒアリングなどを通じて新商品開発やサービス向上に活かすということですので、またどこかで成果が公表されるのではないでしょうか。

また、同時に公表があったJAリースとの提携も興味深いです。いわゆる工具メーカーなどの建設業界に対しては職人さん・親方のマーケティングプラットフォームとしての側面を提供し、一方、フィンテック関連の事業者に対してはここで動くユーザーの資金繰りを支える窓口を提案しているのです。

助太刀はそもそも職人さんと親方のマッチングプラットフォームでした。お仕事出す側・出される側でマッチングし、そこのトラフィックが将来的なビジネスになる手数料モデルです。

しかし、メルカリなどのC2Cと異なり、仕事のやりとりですからトラフィックの量が古物取引のように爆発的に加速することはありません。業界に対するカルチャーの浸透も時間が必要でしょう。助太刀の戦略が優れているのはこういったマッチングのトラクションを見越していたのか、初期から複数の事業柱を立て、さらにそれらをしっかりとやり切っているところではないでしょうか。

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