キャッシュカード×財務管理アプリで銀行を代替する新たな金融ーーKohoが4200万ドルを調達

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ピックアップKOHO RAISES $42 MILLION SERIES B INSIDE ROUND LED BY PORTAG3 VENTURES

ニュースサマリー:カナダのトロントに拠点を置くフィンテック・スタートアップ「Koho」は5月15日、シリーズBの調達ラウンドで4200万ドルの資金を調達した。Portag3 VenturesがリードしてGreyhound Capitalを含む複数ファンドが参加している。

Kohoは、VISAと連携し、銀行を代替するオルタナティブ金融サービスを提供しているスタートアップで、ペイメント・カードや財務管理アプリなどのソリューションを展開している。2017年に創業された同社の調達回数は今回を含めると計5回で、累計調達額は約5000万ドルに及ぶ。今回調達した資金は、新サービスの開発やユーザーの拡大へと投資される。

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話題のポイント:Kohoは、チャレンジャー・バンクと呼ばれるビジネスモデルに近いです。チャレンジャーバンクとは銀行業務ライセンスを取得し、既存銀行と同じサービスをモバイルアプリ上で提供するビジネス・モデルです。

<参考記事>

しかし、Kohoはチャレンジャー・バンクと異なり、銀行業ライセンスを持っていません。代わりにKohoはVISAと提携し、ペイメント・カードと財務管理のためのモバイル・アプリを提供しています。つまり、彼らの躍進は銀行とは異なるアプローチでも銀行のようなサービスを代替できる可能性を示しています。

サービスとしてKohoの優れている点は、ペイメント・カードにキャッシュバック機能があることや、アプリがユーザーの支払い・預金状況を分析し、節約をサポートしてくれるといった点です。Betakitによれば、2年前(2017年)にバンクーバーで開始した同サービスは、これまでユーザー数を12万人まで伸ばし、500億回のトランザクションを処理したそうです。

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