クラウド向けデータバックアップ・管理ツールのDruva、シリーズGラウンドで1億3,000万米ドルを調達——評価額は10億米ドルを突破

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Amazon Web Services(AWS)上でサービスを展開するクラウドデータ管理企業の Druva は、Viking Global Investors がリードした投資ラウンドで1億3,000万米ドルを調達した。このラウンドには Riverwood Capital、Tenaya Capital、Nexus Venture Partners、および Neuberger Berman と Atreides Management が顧問を務めるファンドが参加している。

カリフォルニアのサニーベールに拠点を置く Druva は、企業評価額が10億米ドルを突破したことも発表した。これによって、ユニコーン企業の条件を十分に満たすようになる。

2008年に設立された Druva は、バックアップや復元、アーカイブ、分析など、クラウドのデータ管理と保護サービスを企業に提供する数多くのプラットフォームの1つだ。

クラウドへの移行

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クラウドへの移行を始める企業の数は増え続けており、数十億米ドル規模のクラウド業界は、Dell EMC などの巨大企業が提供する従来のデータ管理サービスを駆逐しようとしている。IDC のデータによると、データ管理・保護市場の規模は来年までに550億米ドルに達すると見込まれている。多くの企業がハイブリッドクラウドや完全にクラウドベースのデータストレージソリューションへの移行を検討していることから、こうした企業を顧客として獲得するための争いが始まることになる。

Druva の設立者兼 CEO の Jaspreet Singh 氏は次のように語った。

データとビジネスの境目はあいまいになってきています。データ管理市場は、来年には550億ドル規模になると予測されています。にもかかわらず、この業界には20年前のソリューションがはびこっています。Druva は最新のクラウドネイティブ SaaS プラットフォームで、企業のデータ管理手法と活用方法に変革を起こしていきます。

Druva はこれまで約2億米ドルを調達しており、今回調達した1億3,000万米ドルを活用してグローバル展開を強化する一方で、NASA や Tesla、PwC といった既存顧客だけでなく新規顧客の獲得を目指す予定。同種の他の SaaS 企業同様、まだ黒字化を達成していないが、年間経常収益(ARR)は1億米ドルに達する見込みだという。

データ管理業界を見回してみると、投資家が Druva やその競合に注目していることがわかる。過去6か月間だけ見てみても、競合の Veeam は5億米ドル、Rubrik は2億6,100万米ドルを調達し、Rubrikの評価額は33億米ドルとなっている。昨年を振り返ってみると、ソフトバンクが Cohesity に対する2億5,000万米ドルの投資をリードしている。

Riverwood Capital のマネージングディレクター Harish Belur 氏は次のように語った。

約2年前の最初の投資以来、Druva の成長と成功は私たちの期待を上回っています。大規模で今後も成長を続けるデータ保護市場に対する Druva の独自のアプローチは業界に変革を起こしています。また、世界最大級の企業や最も要求の厳しい企業からも評価を得ています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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