バンコク拠点の自動車ラッピング広告運営Flare、スマホとAIで運転者の挙動を可視化する「Flare Analytics」をローンチ

SHARE:
Flare Analytics
Image credit: Flare

バンコクを拠点に自家用車を活用したラッピング広告ネットワークシステム「Flare Ad(旧名:Flare)」を提供する Flare は12日、スマートフォンと AI を使ってドライバーの挙動を可視化する「Flare Analytics」をローンチした。急加速、急ブレーキ、U ターン、スピード違反など運転動態とドライバーの挙動を判定、クラウド上で管理することが可能となる。

Flare はスマートフォンを使って、ラッピング広告を施した自動車が、どの場所をどの時間にどのように走行したかを捕捉する技術を開発している。今回ローンチした Flare Analytics はそれをエンハンスしたものだ。Flare Ad のドライバーの安全運転促進だけでなく、車両管理(Fleet Management)やテレマティクス自動車保険への応用を見込んでいるという。

ローンチから2年余りが経過した Flare Ad を使うドライバーは2万人を超えており、Flare では彼らの運転から得られたデータを AI データ分析・解析を行うことに成功、ドライバーがスマホをケースに固定して車載さえすれば、精緻な値が取得可能なサービスを実現することができたという。

「Flare Analytics」のダッシュボード
Image credit: Flare

タイ国内でも自動車保険を提供する損害保険会社は存在するが、Flare 代表取締役の神谷和輝氏によれば、タイでは日本のように共通のデータベースが無かったり、トップラインを伸ばすために被保険者となるドライバーに構わず保険を販売したりするため、運用状態が良くないのだという。Flare では自社開発、または、他の保険会社との提携でテレマティクス自動車保険の開発に注力する。

自動車管理については、例えば、自動車を使った外回り営業を展開する事業者が、社用車ドライバーの勤怠管理などにも応用できるという。すでに自社でスマホアプリを持っている企業には、Flare Analytics の機能を SDK として提供し、さまざまな事業で活用してもらうことも想定しているそうだ(Flare Analytics for Partners)。

Flare は2017年8月、バンコクを拠点に活躍する連続起業家の神谷和輝氏により創業。KLab Venture Partners、Framgia Holdings、VOYAGE VENTURES などから資金を調達している。累積調達金額は不明。今年5月には、豊田通商のタイ現地法人(以下、豊通現法と略す)から300万バーツ(1,000万円相当)を調達して資本業務提携しており、今後、Flare Analytics に関連する事業でも連携する可能性が見込まれる。

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する