Instagramで”フェイク演劇”が流行の兆しーー「真似るコンテンツ」は世界トレンドになるか

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ニュースサマリー:Instagramのハッシュタグ「#fakecasting」が徐々に注目を集め始めている。BuzzFeedによると、同ハッシュタグ検索結果で表示されるアカウントは現在800以上あるという。

欧米の中高生を中心にフェイク演劇コンテンツが作られている背景にはSNSの大きなメリットが挙げられる。地元の中小規模の演劇スクールに小さい頃から通っていたとしても、劇で主役の座を勝ち取れるのはたった1人だけ。人前で演じる機会が少なく、経験が積めない課題感があった。

一方、大舞台にいきなり出れる心境かと言えばそうではない。演劇の経験がない分、緊張してしまうこともしばしば。しかし舞台にでないと結局、経験値が集まらない堂々巡りになってしまう。

そこでInstagramが登場する。たとえば「musically.cha11enged」というアカウントでは、有名な舞台俳優の画像に音声を挿入し、あたかも自分が演じているかのようなコンテンツを配信。累計1,000人超のフォロワーが集まっている。

地元の小さな演劇会場では100-200名が観衆数の限界。一方、Instagramでは顔見見せをしなくても1,000人を超える、時には数万視聴数ほど稼げるだろう。まずは歌声だけから手軽に入れる敷居の低さも配信頻度と楽しさを両立させるポイントとなっている。

こうした「手軽さ」「集客」「演劇経験」の3つのメリットに惹かれて人気に火がつき始めているのがフェイク演劇。ソーシャル時代の新たな観客集め及び演劇経験の積み方が見出だされた証左であろう。

https://www.instagram.com/p/B1db6XMHNJ-/?utm_source=ig_web_button_share_sheet

話題のポイント: ユーザーが何かを「真似る」行為は決して珍しい事例ではありません。日本発祥の文化ではカラオケが代表的でしょう。今では世界中に“Karaoke”として定着しています。

このように私たちが何か・誰かになりたい欲は昔から存在しており、SNS市場でも注目を集めてきました。最初に市場を勝ち取ったのが「Musical.ly」でしょう。中国拠点の「TikTok」はMusical.lyのコピーキャットとして登場しましたが買収して米国市場に参入しています。

最近では中国App Storeランキング1位にまで登り詰めた「ZAO」が有名。レオナルド・デカプリオなどの世界的な俳優が出演する映画のワンシーンに、自分の顔を当てはめてまるで映画の世界にいるようなパロディーコンテンツを作成できます。

こうした「真似る」行為はSNSユーザーであるミレニアルズ/Z世代にとってはとっつきやすい要素になっていると言えるでしょう。フェイク演劇アカウントを運営する中高生は、自然な流れでコンテンツ発信に行き着いたと感じています。

#fakecastingを広めるユーザーたちは演劇経験をもっと手軽にしたいという課題感を持っていますが、今後SnapchatやTikTokなどのプラットフォームでも同様の広がりを見せるかもしれません。

こういった小さなコンテンツは急速に大きくなり、新たなサービスを生み出す可能性を秘めていることから引き続き注目でしょう。

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