コーチングが必要な4つの理由、あるいは成長のための灯火を見つける方法

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Photo by The Coach Space on Pexels.com

「コーチング型マネジメント」という言葉をご存知でしょうか。

コーチングとはそもそも、「人の意見を引き出し、相手の成長を促すコミュニケーションスキル」です。

相手が何らかの課題や目標を抱えて行き詰まっているとき、コーチングの手法を使って話しかけることで、相手に「どうすればそれを解決できるのか」を自分の力で考えさせ、課題克服や目標達成に向けて前向きに行動するように導くことができます。

この「質問力」と「聞く力」を応用しメンバー対し「自分の強みはなにか」「自分がどうしたいか」に自分で気づかせることで、自主的に行動する人材へと育てるマネジメント方法を「コーチング型マネジメント」と言います。

しかし、コーチングはこのようにメンバーの育成に有効なだけではなく、起業家・マネージャー自身こそが、コーチングセッションを受けることでより高いリーダシップを発揮できるようになると考えています。

そこで本稿ではコーチングをうけるべき理由について整理してみたいと思います。

理由1:課題・目的の言語化ができることで発信力があがる

伝えたいことやビジョンはあるのに、どうも周りにうまく伝わっていないように感じるということも少なくないのではないでしょうか。それらの原因の一つとして「自分の考えをはっきりとした言葉に落とし込めていない」ということがあります。この問題を解決するのが「言語化」です。

業務に追われて考えを固めきれていない「もやもや」を、コーチの質問によって言語化することでより明確に、かつ伝わりやすい発信ができるようになるのです。

理由2:精神的に安定する

起業家・マネージャーというのは一般的に心労が耐えないものです。先行きが不透明な中で結果がでなければ次第にモチベーションは下がっていきますし、事業の成長に伴って、社員や幹部との軋轢が生まれたり、成長痛とも言えるようなトラブルが多発すると思います。

一方で、責任が重くなるほどに相談相手も少なくなっていくというのが現状です。

そんな時、正直に弱音を吐き、愚痴を言い、虚勢を張ることなく話ができる利害関係のない第三者がいることは、心の重荷をずいぶんと軽くしてくれるものです。

またコーチングセッションによって普段考えないところまで深く内省し、自分の内発的な理想「本当はどうしたいのか」について答えを見つけられることによって、外的なトラブルでブレることのないメンタルを作ることもできます。

理由3:怒ってくれる人がいなくなることによる成長の鈍化を止められる

ある程度キャリアを積むと直面するのが「怒ってくれる人」の存在です。

責任範囲が大きいほど自分に対し率直なフィードバックをくれる人が少なくなり、成長が鈍化するという課題もあります。また、自分自身のキャリアや育成にコミットしてくれる存在も年を追うごとに減っていくのです。だからこそ、コーチと一緒に自分自身の現状について客観的に振り返っていくことで、今まで認識していなかった課題を明確化し、改善に向けたプロセスをつくることができます。

理由4:悩む時間を圧縮し行動が早くなる

ずっと同じことで悩んでいる、という経験はないでしょうか。人間には思考の癖というものがあり、どれだけ真剣に考えていても同じことをぐるぐると考えているだけで解決に向かった思考ではない時間に陥ることは誰でもあると思います。

また、断片的に考えては他のことに取り組み、悩みを繰り返していて長い間同じことが頭にもたげて気が重いなんてこともあるあるです。そんなときコーチングの時間はテーマと強制的に向き合う時間を取ることができ、短時間で「悩み切る」ことができるので、結果的に同じ結論を早く導いて行動に移すことができます。

いかがだったでしょうか。終身雇用や年功序列といった組織モデルが機能していた時代、こういった役割は会社や社会が自然と担ってくれていたかもしれません。しかし、労働力のバランスが変化する中、人生の大部分を占める働き方は流動的になっています。社会がスキームを提供しづらい今、より個人の意識が重要視されているのではないでしょうか。

人生の目標という大きなテーマに対して、コーチングという「How」がひとつの灯火となれば幸いです。

<参考記事>

本稿はコーチングマッチング「mento」を提供するウゴク代表取締役、木村憲仁氏によるもの。Twitterアカウントは@norikmr。彼らとの取り組みを希望する企業はこちらからコンタクトされたい

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