WeChat(微信)はライバルのDouyin(抖音)とKuaishou(快手)との競争が激化する中、ユーザエンゲージメントを高めるために、ユーザが自分のソーシャルサークル外のオーディエンスに向けに動画投稿できる新機能をテストしている。
重要視すべき理由:WeChatはこの数カ月で一連のアップデートをリリースした。これは中国で最も人気のあるSNSアプリであるWeChatがより多くのユーザを獲得し、成長を加速するための取り組み強化をしていることを示している。
- 新機能「Channels(視頻号)」は、ユーザがビデオや写真を不特定多数のオーディエンスに投稿できるもので、同アプリのニュースフィード「Moments(朋友圏)」に似ており、ユーザの投稿は既存の連絡先にしか表示されない。
- ChannelsはBytedance(字節跳動)のDouyin やTencent(騰訊)が投資したKuaishouのような短編動画プラットフォームや写真共有アプリから、自社アプリへインフルエンサーやコンテンツクリエイターを誘い込む可能性を秘めている。
詳細情報:Channelsではユーザは一度の投稿で1分間の動画、または9枚の写真とリンクを投稿することができる、とベータテストに参加したMiniapp.comの編集者であるJiang Hongchang氏は述べた。
- WeChat Teamの公式アカウントで公開されたテストへのインフルエンサーの参加募集呼びかけの中で、同社は応募者に対し、他のソーシャルプラットフォーム上のフォロワー数を含む「影響力の証明」を提供するよう求めた。
この機能がフォロワーやエンゲージメントを獲得するための新たな手段になるかどうかを見極めていきます(Jiang氏)
- WeChatはTechNode(動点科技)に宛てた声明の中で、Channelsはまだ「A/Bテスト」段階にあり、この機能は「ユーザに創造的な自己表現方法を提供する」ための同社の最新研究であると述べた。
- WeChatが全てのユーザにこの機能へのアクセスを許し、閲覧や投稿ができるようにするかどうかは未定である。同社は声明の中で、「より幅広いユーザーが利用可能となるだろう」とだけコメントしている。
背景:親会社Tencentの第3四半期決算報告によると、WeChatの月間アクティブユーザ数は9月時点で約12億に達している。
- 同社は先週、公式アカウントプラットフォーム上でパブリッシャーが投稿にペイウォールを追加できる新機能を発表した。
- 今月初め、WeChatは小売業者向けのミニプログラム(小程序)機能を複数発表し、Alibaba(阿里巴巴)、JD.com、Pinduoduo(拼多多)などのライバルと競争するために巨大オンラインマーケットプレイスを構築しようとしているのではないかという憶測を呼んでいる。
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