新型コロナとメンタルヘルス:オンラインカウンセリングの現場から

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Photo by Andrea Piacquadio on Pexels.com

本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です

日本での新型コロナウィルスの影響やWFH(ワークフロム・ホーム)が本格化し始めた2020年3月、私たちが運営するオンラインカウンセリング「cotree」への相談件数は、前月比30%増となりました。

「コロナにかかってしまうのでは」「家族のことが心配」などコロナ自体への不安はもちろんですが、それよりも多くの人にとっては、コロナをきっかけに「家にいる時間が増えて、家族との問題が悪化した」「家族から逃げられなくなった」「病院に通えなくなってしまった」「解雇された」「収入が減った」など、生活における重要な範囲に幅広く相談が増えています。

仕事上の課題
リモートワークをしている人にとっては、業務と人間関係の両方がストレス源になりうる。在宅のため、今までオフィスであれば簡単にできていた業務がやりづらくなる。また、温度感の伝わりづらいチャットなどのやりとりに変わることで、「自分の言葉遣いは問題なかっただろうか」などと不安になる人や、変化する状況に最適に対応できない会社に対して不信感を持つ人も出てくる。

孤独感
特に友達づきあいが重要な若者にとって、自粛要請は孤独感に繋がりやすい。オランダでは18~24歳の若者の約半数が孤独感を感じており(老人では22%と相対的に低い)、仲間とのつながりから多くの活力を得ていた人にとっては寂しさや不安が高まりやすいことがわかる。

家族との関係性の課題
家族がいる人にとっては、逆に親密性の中での課題が顕在化しやすい。例えば、中国では2月の段階で、ドメスティックバイオレンス(DV)関連の相談が3〜4倍に。フランスではコロナによる外出規制が始まって1週間で、DVの通報が3割増えた。これまでは家族で課題を抱えていたとしても、職場や学校などの逃げ場があったところが、家族で過ごす割合が増えることで逃げ場がなくなってしまうのである。子育てにおいても、親のストレスを子供にぶつけてしまったり、教育に影響が出てしまう不安なども生じる。

経済的不安
非正規雇用のケースではすでに解雇が始まっていたり、勤務ができなくなることで収入が減っているケースも多く、自営の場合には事業継続に不安を抱えているケースもある。今後回復の見通しが立たない中、将来に希望を持てなくなり、抑うつ感を抱えるケースも散見される。

生活リズムの変化
在宅で今までと違う生活になると、主に①運動量が減る、②睡眠サイクルが変化する、などの変化を通じて、自律神経の乱れが起こり、メンタルにも影響を及ぼしやすい。

自分たち自身でできること

このように、新型コロナウィルスによる社会の変化には、身体的・精神的・社会的なあらゆる側面で、メンタルにネガティブな影響を及ぼす条件が揃っていると言っても過言ではありません。また、自分は大丈夫でも身近な人がストレスを抱えている可能性も高くなります。

この状況で重要なことは、影響を受けている全ての人が、自分自身や周囲のためにストレス対処のための知識を身につけていることです。

①不安を抱えて当然と考える
現在のように大きな変化の中にいるとき、メンタルの不安定さは生じて当然です。不安なことを悩みすぎずに「落ち込んで当たり前」と自分をいたわる姿勢が大切です。

②情報集めに時間を使いすぎない
SNSなどのネガティブな情報に触れすぎることは、不安感を増幅させます。信頼できる情報源に絞って、時間を限って収集しましょう。

③積極的にオンラインでのコミュニケーションをとる
孤独感やコミュニケーション不足による人間関係の課題は、自分でも気づかないうちに抱え込んでいることも多いです。小さなことでも、オンラインで積極的にコミュニケーションをとりましょう。雑談やお互いへの気遣いのための一見無駄に見えるコミュニケーションも重要なのです。

④運動する、よく眠る(けど眠りすぎずに)
ジムに行かなくても、運動はできます。家の近くを30分散歩するだけでもいいので、運動の習慣をつけましょう。メンタルの不調は睡眠に現れやすいので、自分の睡眠に自覚的になり、不眠にも過眠にも気をつけるとよいです。

⑤今までとは違うストレス解消策を見つける
今までやっていたストレス解消(カラオケ、娯楽など)がなくなって落ち込んでいる人もいるかもしれません。今までとは違う環境だからこそできる娯楽や新しい楽しみを見つけてみましょう。

⑥誰かのためにできることを見つける
自分の苦しみに焦点を当てていると、苦しみが増大しがちですが、もしかしたら周囲にもっと苦しんでいる人がいるかもしれません。自分のケアをした後は、家族や仲間や社会のためにできることがないか、考えてみましょう。

それでも改善が見られない時は、外部の専門家に頼るのも一つの方法です。自治体や会社など、それぞれに相談窓口がある場合があるので、探してみてください。私たちcotreeで提供しているオンラインカウンセリングでは、ビデオあるいはテキストメッセージを通じて、専門のカウンセラーが身近な人には言いづらい不安を受け止めて、課題を整理したり解決したりすることをサポートしています。

このような時期だからこそオンラインカウンセリングが必要な人に届くことを願っている一方、不安が長期化し、環境が大きく変化する中、まずは一人一人が自分や身近な人を大切にする力を身につけていくことが何よりも重要なことと考えています。

本稿はオンラインカウンセリング「cotree」を開発・運営する株式会社cotree代表取締役、 櫻本真理氏によるもの。Twitterアカウントは@marisakura。彼らの事業や採用に興味がある方、彼らとの取り組みを希望する企業はこちらからコンタクトされたい。従業員やユーザーに対してオンラインカウンセリングを提供するサポートプログラムに賛同・協賛する企業も募集している

 

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