エンタープライズ向けWebシステムを画面上でガイドするテックタッチ、シリーズAラウンドで5億円を調達——DNX V、アーキタイプVなどから

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テックタッチのチーム。後列左端が創業者で CEO の井無田仲氏。
Image credit: TechTouch

企業内の Web システムに画面上で操作ガイダンスを簡単に追加できるサービス「テックタッチ」を開発するテックタッチは10日、シリーズ A ラウンドで5億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DNX Ventures、アーキタイプベンチャーズ、DBJ キャピタルなどで、それ以外の投資家は明らかになっていない。

同社は2019年9月にシードラウンドで1億2,000万円を調達している。DNX Ventures とアーキタイプベンチャーズは今回、前回のシードラウンドに続く参加だ。なお、テックタッチは今後、数億円をデット調達する見込み。

テックタッチは、Web ブラウザ側にはプラグイン、サーバ側には js を導入することで既存の Web システムに説明ガイダンスをオーバレイできるサービス。サーバ側にコードを入れて完結する(ブラウザ側にプラグインを入れない)運用も可能で、Internet Explorer、FireFox、Google Chrome に対応する。日本のエンタープライズユーザを意識して、クラウド運用のみならず、オンプレミス環境にもサービスを提供できるのが特徴だ。

TechTouch
Image credit: TechTouch

テックタッチは、投資銀行やユナイテッドでアプリ事業などに携わった井無田仲氏らにより2018年に設立。昨年2月のクローズドリリース、5月にオープンリリース。昨年11月、損保大手のあいおいニッセイ同和が正式導入したのを皮切りに、大企業数十社の従業員累計9万人弱がサービスを利用している。導入企業は、鹿島建設、三井不動産、セガ エンタテインメント、損保ジャパン、トランスコスモス、富士通、ブックオフ、ベルシステム24、三菱 UFJ フィナンシャル・グループ、代々木ゼミナール、WOWOW など。

テックタッチによれば、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する上で、新システムを導入した際の定着化、ユーザである従業員のオンボーディングなどに効果を発揮しているという。同社は将来、自動化等の高度活用支援も実施するとしており、一部 RPA 的な機能が追加される可能性も伺える。

テックタッチのベンチマークとして見れるイスラエル発の Walkme は、欧米を中心に Fortune500 の30%、1,000社以上が導入しており、2018年9月のシリーズ F ラウンドでユニコーン入りを果たしている。WalkMe は昨年日本法人を設立し、日本市場での営業攻勢を活発化している。

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