ノーコードは何をもたらす:誰もがクリエイターになれる世界(2/2)

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Image Credit : Joshua Reddekopp

(前回からのつづき)Process Streetが目指すのは「ビジネスオペレーションの自動化」ですが、特に特徴的なのが「他社のマニュアルをトレースすることも可能」という点です。

例えばInstagramでマーケティングするマニュアルでは、30以上に渡り、こと細かに手順が書いてあります。また、ウェブサイトをリリースするためのものや、コンテンツプロモーションのチェックリストまで、様々なマニュアルが公開されています。コードを書かなくてよいだけでなく、オペレーションそのものをテンプレート化することでさらなる省略化を目指しているのです。

さて、コロナの影響もあり世界的にリモートチームの価値が認識されています。しかし、世界各地にチームメンバーを持つ分散型組織の運営体制を0から作るのは大変です。そこでProcess Streetのようなノーコード・ツールを使えば、直感的に使えるワークフローやチェックリストを用いて、どんな企業でも同社プラットフォームだけで指示できるオペレーション構築が可能となります。

マニュアル作成プロセスもSaaS化され、自動運用できる世の中になりました。ユーザーである私たちは、より創造性を求められる作業に集中できる環境を手にできます。最低限の組織運営の自動化をProcess Streetはもたらしたと言っても過言ではないでしょう。

機械が作業内容を削ぎ落とし徹底的に効率化させる世界観は、まさにインターネットが目指した真価の1つです。誰もが手軽に繋がり、年齢や国籍・能力を問わず、創造的な活動ができる世界に繋がります。

その上で、今後はAI技術の活用でさらなる発展が見込まれます。

AIがユーザーの利用状況を観察しながら、常に先回りをして最適なアクションを提案してくれる未来の到来です。例えばProcess Streetでは、マニュアルの要素で抜けている点などがあれば、AIが補足点を修正して完璧なオペレーションを構築できるようになるはずです。

AIと人が共同で物作りをするような関係のもと、現在のノーコード・トレンドが2D世界で進んでいると捉えていると考えて良いでしょう。ちなみに3D世界におけるAIとの共創活動は、「デジタルツイン」や「ミラーワールド」の考えに繋がります。

ノーコードはこれから到来するAI事前予測による自動化社会や、AR・VRを活用した3Dクリエイティブな世界へ踏み出す、ベースとなる最初の一歩の位置付けとなります。単なる作業効率化のトレンドとだけ見るべきではないかもしれません。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した