記憶定着支援SaaS「Monoxer(モノグサ)」、シリーズAで4.4億円を調達——教材会社のDX推進、大企業の人材開発支援も

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Image credit: Monoxer

AI を活用し記憶を定着させる e ラーニングシステム「Monoxer(モノグサ)」を開発・提供するモノグサは5日、シリーズ A ラウンドで WiL と UB Ventures から4.4億円を調達したことを明らかにした。モノグサは2018年12月にシードラウンドを実施しており、UB Ventures はこの際に続くフォローオンでの出資となる。

リクルートや Google 出身のビジネスデベロッパやエンジニアらにより設立されたモノグサは、塾や予備校を通じた B2B2C モデルで2018年5月からモバイルアプリ Monoxer を提供。Monoxer は、AI を活用したアダプティブラーニングにより、知識習得や記憶定着を可能とするプラットフォームだ。覚えるべきこと(回答例)をデータインポートすると、その答を導き出すための問題を Monoxer が自動生成してくれる。暗記ペンを使った重点項目の反復演習をデジタル化したようなイメージだ。

Image credit: Monoxer

コロナ禍で Monoxer の導入先が増えたことは7月の拙稿でお伝えした通りだが、代表取締役 CEO 竹内孝太朗氏や CFO 細川慧介氏によれば、感染拡大が落ち着き始めた頃から塾や予備校はリアルの授業に戻っており、教育関係者も生徒もリアルの授業の重要性を再認識しているという。そんな中で、文脈を踏まえて深く理解すべきところは、紙(テキスト)を使った人(講師)による指導、記憶定着が必要な部分は Monoxer を使って自習、という効率的な使い分けがなされるようになったそうだ。

例えば、英文法は生身の人間が教えた方がいいけど、英単語を覚えるのは、同じやり方で覚えるのが効率的とは言えない。(竹内氏)

この流れから、Monoxer では教材出版社との協業も加速している。塾や予備校で教材を提供する出版社大手5社のうち4社とは協業関係にあり、一部コンテンツの Monoxer との連携を始めている。出版社にとってコンテンツは重要アセットであるため外部提供にはこれまで消極的だったが、最近では DX 化が必至との判断から理解を得られやすくなっているそうだ。Monoxer では、小・中学生向けには塾や予備校で教材を提供する出版社、高校生向けには市販教材の出版社と協業を進める。

今回新たに投資家に加わった WiL は、LP に日本の大企業を多く持つ。大企業の中には、業務上必要となる高圧ガスや危険物取扱などの資格取得の効率化や、Apple の Genius Bar に象徴されるような深い知識を元にした提案型の接客営業のニーズがあり、このような人材開発の過程で記憶定着を効率化するために、Monoxer を活用してもらえる可能性があるという。