確かに創業時から「Work From Anywhere(どこでも働ける)」という理念を採用している企業も一部にはあったのだが、1週間のうち少なくとも数日を自宅で仕事をしている人の割合は増えてきているようだ。2020年にバーチャルイベントが急速に人気を博したように、FacebookやTwitterといったテック大手が恒久的なリモートワークの導入に踏み切るなど、この大流行は世界全体で場所にとらわれない働き方を加速させた。
しかし、誰もがこの働き方の変化に満足しているわけではない。Netflixの共同創立者で共同CEOのReed Hastings氏は、最も声高に反対する者の一人だろう。Wall Street Journalでのインタビューで彼は「何のプラスにもならない」と切って捨てた上で「特に国際的に、また対面で集まることができないというのは純粋にネガティブ」だと言い切る。
(前回からのつづき) VentureBeat. 今年のCESの変化をどうみていますか?それほど強烈な変化です。バーチャル化を決断するのに、どのくらいのスピードで決断しなければならなかったのでしょうか? Gary Shapiro:劇的な変化すぎて、このようなことは二度とないことを期待しています。少なくとも私はそう願っています。ただこれは私たちが常々やりたいと思っていた「素晴らしいことを試すための1年…
Consumer Technology AssociationのCEO、Gary Shapiro氏・Image Credit: Dean Takahashi
Gary Shapiro:劇的な変化すぎて、このようなことは二度とないことを期待しています。少なくとも私はそう願っています。ただこれは私たちが常々やりたいと思っていた「素晴らしいことを試すための1年間のチャンス」、と捉えています。特にワクチンが出たことで、2022年への自信は高まっています。11月には(2022年の)イベントの販売をすでに開始しており、ホールは完売しています。物理的なイベントもあるでしょうし、デジタルで行ってきたことの中で、最も良くて効果的なものを取り入れたいと思っています。私たちは2022年をハイブリッドイベントと呼んでいます。
Gary Shapiro:どの企業も独自の判断をしていました。私たちは、希望者には返金、または来年のクレジットを提供しましたし、可能な限り寛大な対応をしました。結果、多くの費用をこちら側で負担しています。また私たちは今年の初めに多くの調査を実施したのですが非常に幸運な結果でした。私たちはテクノロジー産業を代表していますが、多くの部分で非常にうまくいっています。家庭向けに何かを販売したり、サービスを提供しているものの多くは好調だったのです。とりわけ私たちのショーは、COVID-19が米国に上陸する前の1月に開催されました。私たちは、キャンセルの3週間前にピボットしなければならなかったイベントの一つではありませんでした。このことについて考え、集中し、他の人の経験を観察するだけの十分な時間があったのです。