Webメディアのマーケ効率化SaaS運営FLUX、DNXやアーキタイプらから10億円をシリーズA調達——CMS事業も拡大

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FLUX のコアメンバーと今回ラウンドの投資家の皆さん。左から:倉林陽氏(DNX Ventures マネージングディレクター)、福井俊平氏(Archetype Ventures マネージングディレクター)、布施元大郎氏(FLUX 執行役員 COO)、平田慎乃輔氏(FLUX 取締役 CPO)、永井元治氏(FLUX 代表取締役 CEO)、Edwin Li(李然)氏(FLUX CTO)
Image credit: Flux

メディアや Web サイトのマーケティング効率化 SaaS「AutoStream」を開発・提供する FLUX は31日、シリーズ A ラウンドで10億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、DNX Ventures、Archetype Ventures と金融機関。FLUX にとっては、2019年11月に実施したシードラウンドに続くものだ。DNX Ventures と Archetype Ventures の両社は、前回シードラウンドに続き、今回シリーズ A ラウンドでフォローオンでの出資となる。

FLUX は2018年5月、ベイン・アンド・カンパニー出身の永井元治氏(代表取締役 CEO)、カカクコム出身の平田慎乃輔氏(取締役 CPO)、三菱商事出身の布施元大郎氏(執行役員 COO)により設立。2019年1月にローンチした「AutoStream(旧称:FLUX Header Bidding Solution」を中心に事業を展開している。以前はメディア向けのアドテクの色合いが濃かったが、サービスの領域拡大に伴い、メディア収益化のワンストップソリューションを冠するに至った。

カカクコムでメディア運営を間近にした平田氏らの経験などから、大規模メディアと中小メディアでは採用されているツールに違いがあることに気づいた。大規模メディアには複雑な運用可能なツールは導入されているが、中小メディアではそのようなツールは導入されておらず、またそれを使いこなせる人材もいないのが現状。そこで特別なリテラシーを持たなくても、誰もがメディア収益化を簡単に実現できるように考えられたのが AutoStream だ。ローンチから2年で400契約、導入先は大メディアと中小メディアで半々だ。

アクセス数に応じた SaaS モデルでの料金体系となっているため、導入のハードルも高くないのだろう。当初ターゲットに定めた中小メディアのみならず、大手社も積極的に AutoStream を採用した。全てがメインの Web サイトとは限らないようだが、キャンペーンサイトやサテライトサイトなどに導入された事例もカウントすると、在京テレビキー局は全社、大手新聞社は一社を除いて全てに AutoStream が導入されたという。

「AutoStream」の機能
Image credit: Flux

AutoStream には、広告入札ソリューション(ヘッダービディング)、アナリティクスツール、サイト視認性恒常、ブランドセーフティ管理、CMS などの機能が搭載されている。メディア運営にあたり既に別の CMS を導入しているユーザは、CMS のマイグレーションは手間や作業が必要になるため、まずは新設されるサイトを中心に導入を図っているという(将来は、主流の CMS からのマイグレーションができるツールも提供する計画があるそうだ)。

テックそのものの DX、すなわち、複雑なものを誰にでも使えるようにするのが当社のミッション。siteflow では、初期費用+月額で、一度作って終わりでなく、サイト訪問者の反応を見ながら、誰でも Web サイトの運用ができるようにしている。制作会社に依頼するのと、内製で作るのの、ちょうどハイブリッドみたいな位置付けを目指している。(永井氏)

FLUX では Autostream でサービス領域が拡大していることから、CMS 機能だけを「siteflow」として切り出し、メディア向けの「siteflow for Publisher」と一般企業向けの「siteflow for SMB」をリリースする。前者は既にβローンチしていて、後者は4月以降にローンチする予定。ノーコードでありながらもカスタマイズ性の高いウェブサイトビルダーで、制作会社に外注するのと同等のデザインクオリティでメディアやウェブサイトを作成出来るという。

FLUX では、これまでほぼオーガニック流入のみで顧客獲得しており、今回調達した資金を使って、マーケティングを強化する方針。また、新規事業である siteflow の開発、AutoStream の DMP 機能やコンセントマネジメント機能(個人情報管理ツール)の開発、人材採用活動を強化するとしている。

<参考文献>