東大IPCの起業支援「1st Round」に筑波大、東京医科歯科大、東工大が参画——AOIファンドは240億円超に増資

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東大 IPC の皆さん
Image credit: UTokyo IPC

東京大学協創プラットフォーム開発(東大 IPC)は19日、同社が運営する起業支援プログラム「1st Round」に筑波大学、東京医科歯科大学、東京工業大学が参加することで合意したと発表した。これまでの東京大学に加えこれらの大学が参加することで、国立在京4大学が 1st Round に参加することになる。

1st Round は2019年にスタートした起業支援プログラムで、2017年から展開していた「起業支援プログラム」が前身。スタンフォード大学出身者向けアクセラレータ「StartX」をベンチマークとして、起業を目指す卒業生・教員・学生などのチーム、資金調達を実施していない大学関連のシードベンチャーに対し、各社最大1,000万円の活動資金、ハンズオン支援を6ヶ月間提供。

採択スタートアップは、プログラムには毎回迎えられるパートナーから、PoC や協業の模索、事業化に向けてのさまざまなリソース支援を受けられるのが特徴。通算で5期目となる今バッチには、芙蓉総合リース、JR 東日本スタートアップ、三菱重工、三井住友海上、ピー・シー・エー、三井不動産、日本生命、トヨタ自動車、ヤマトホールディングス、安川電機がパートナーに迎えられた。

1st Round からは累計34社のスタートアップが輩出。今年に入って、1月に完全自動栽培の HarvestX(第3期出身)、3月に建機の自動運転とテレワークを実現する ARAV(第3期出身)、今月は省電力マルチホップ無線通信技術開発のソナス(第4期出身)がそれぞれ、東大 IPC のファンドなどから資金調達したのは記憶に新しい。プログラム輩出チームの VC 資金調達成功率は90%に達している。

新しくなった「1st Round」の枠組み
Image credit: UTokyo IPC

また、東大 IPC は昨年5月に組成を発表したオープンイノベーションに特化したファンド「AOI ファンド(AOI は、Accelerating Open Innovation の略)」を大幅に増資したことも明らかにした。組成発表時には27.5億円だったが、240億円超にまで増資したことも明らかにした。民間 LP には、従来からの三菱 UFJ 銀行や三井住友銀行に加え、SBI グループ、ダイキン工業、日本政策投資銀行グループ、博報堂、芙蓉総合リース、三菱地所が新たに参加した。

これまでに、AOI ファンドから出資を受けているスタートアップ6社(開示分のみ)は次の通り。

  • ファイメクス …… タンパク質分解誘導を機序とする新規医薬品の研究開発(武田薬品工業のカーブアウト)
  • Onedot/万粒 …… 中国市場で育児メディア「Babily」運営および企業の中国デジタル戦略・越境EC等のデジタルマーケティング支援を展開(ユニ・チャーム と BCG Digital Ventures からのカーブアウト)
  • BIRD INITIATIVE …… DX による自社課題の解決に向けたコンサルティング、R&D 機能の拡張に向けたプロトタイプサービス等を提供(日本電気らと JV 設立)
  • アーバンエックステクノロジーズ …… 道路点検等、都市インフラのリアルタイムデジタルツインの構築
  • HarvestX …… 農業機器の開発・販売、果菜類の植物工場における完全自動栽培を目指す
  • ARAV …… 自動運転技術による協調無人施工建機、遠隔地にある建機のリアルタイム操作システムの提供、建機を含む現場の状況管理クラウドサービスの提供

東大 IPC では、1st Round に東大以外の大学が参加したことを受け、これらの大学出身のスタートアップへの出資も積極化する方針。またファンド規模が大型化したことにより、チケットサイズも数千万円のシード投資から20億円を超える大型投資にまで対応できるようになったとしている。

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