ネットスーパー立ち上げ・サプライチェーン最適化支援の10X、シリーズBで15億円を調達

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「Stailer」
Image credit: Stailer

チェーンストア e コマースの垂直立ち上げプラットフォーム「Stailer(ステイラー)」を展開する 10X は28日、シリーズ B ラウンドで約15億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DCM Ventures と ANRI。両社はともに昨年5月に実施された 10X のシリーズ A ラウンドに参加しており、それに続くフォローオンでの出資だ。

10X は2017年、メルカリ出身の矢本真丈氏(現 CEO)や石川洋資氏により創業。当初は10秒で献立を作成するアプリ「タベリー」を運営していたが、昨年、小売・流通事業者向けのネットスーパー立ち上げサービス「Stailer(ステイラー)」をローンチし、主軸事業をピボットした(タベリは、2020年9月にサービスをシャットダウン)。

Stailer は、スーパーやドラッグストアなど小売チェーンが、自社におけるシステム開発を最小限にとどめてネットスーパー事業を立ち上げられるプラットフォームだ。事業者はイニシャルコストを抑えることができ、流通や運用のフローなどで必要になる微修正も吸収できるため、参入のためのハードルが少なく導入がしやすいメリットがある。

この Stailer をベースにしたネットスーパーの仕組みは、昨年のサービス開始時の段階では、イトーヨーカドのみに導入が決定されていたが、その後、広島のスーパーであるフレスタ、首都圏や関西で事業展開するライフ、岩手県や東北6県で事業展開する薬王堂などのネットスーパー基盤への採用も始まっている。

Stailer は当初、ネットスーパーの UI/UX やカスタマーエンゲージメントを高めるためのサービスという位置付けだったが、既存の小売・流通事業者がネットスーパーを立ち上げる際には、サプライチェーンを立ち上げることも難しいことがわかり、現在ではネットスーパーの立ち上げ全般を包括的に支援する体制に変化しつつある。

ネットスーパーの場合、例えば、今日オーダーを受けて明日品物を届けるには、明日の在庫や価格を扱える必要があったり、各店舗の需要予測や供給予測が行える必要がある。既存のスーパーは、店頭販売だけではそのようなデータを持っていないことも多く、プロダクト側でサポートする必要がある。(矢本氏)

事実、購買客向けの UI/UX としての機能に加え、Stailer にはモバイルアプリ決済、積荷管理、ルーティング、在庫管理、ピックパック、CRM 、受注管理など、ネットスーパーに関連する多数の機能が備わることになった。事業者に対する多面的な支援が可能になったことで、直近の薬王堂ではネットスーパー着手から3ヶ月で、325店舗への導入拡大に成功した。

一般的なネットスーパーは、既存店舗を中心に商圏を拡大する形で運用されているため、地域によってはサービス提供エリアの範囲外となることもあるし、キャパシティを超えると速やかな配達ができなくなるなど、必ずしもデリバリに最適化されたロジが組まれているとは限らない。10X では複数の小売・流通事業者の基盤となっていることから、将来はそのような制約を超越したネットワークの構築にも取り組んでいきたいとしている。

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