大分発ノーコード採用サイト提供のHAB&Co.、医療・福祉人材派遣大手のトライトグループが買収

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左から:HAB&Co. 代表取締役 森 祐太氏、トライトグループ代表取締役 笹井英孝氏
Image credit: Tryt Group

大分を拠点とするスタートアップ HAB&Co.(ハブアンドコー)は、大阪を拠点とする医療・福祉業界向け人材派遣・人材紹介大手トライトグループにより完全子会社化されたことが明らかになった。トライトグループが HAB&Co. の全株式を取得した。取得金額は明らかになっていないが、日経は数億円規模と伝えている。HAB&Co. は昨年7月のプレシードラウンドに続き、昨年9月にシードラウンドを実施しており、この時点での時価総額を INITIAL は2億2,000万円と報告していた

HAB&Co. は、同じく大分のスタートアップとして知られるイジゲンの取締役 CEO を務めた森祐太氏が2017年に設立。2019年から、AI を活用した採用サイト・オウンドメディアを手軽に作れるサービス「SHIRAHA(シラハ)」を提供している。現在ユーザは、全国の中小企業を中心に500社以上。

その後、SHIRAHA 運営の過程で人事担当者の声をもとに、SHIRAHA のスピンオフとして「SHIRAHA WORK(シラハワーク)」が産声を上げることとなる。SHIRAHA WORK はハローワークを利用する企業が「求人番号」を入力するだけで自社採用サイトが作成できるサービス。ハローワーク API により一切のコードを書かずにサイトを立ち上げられるのが特徴で、CMS(コンテンツ管理システム)や ATS(採用管理システム)連携、求人検索エンジンとのクローリング連携も可能だ。

また、HAB&Co. は大分拠点の豊和銀行(福岡証取:8559)と提携し地元中小企業の採用機会創出や UIJ ターン支援を展開。大分県が福岡・大名に展開する UIJ ターン促進拠点「dot.」の運営も手がけている。HAB&Co. がトライトグループに参画することで、大分県やハローワーク、地方銀行等と連携して築いている GovTech モデルを、トライトグループが注力する人材事業の「地方展開」戦略に生かせるとしている。

さらに、SHIRAHA の機能を活用することで、トライトグループは求職者と医療・福祉施設が直接採用活動を進められるプラットフォームの構築を推進する。トライトグループは全国に43の営業拠点を持っており、HAB&Co. が提供するサービスの全国展開を後押しする方針だ。

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