卸仕入れサイト「orosy(オロシー)」運営、プレシリーズAで1.8億円を調達——SIG、Light Street Capitalのパートナーらから

SHARE:
「Orosy」
Image credit: SpaceEngine

D2C やオンラインブランド特化の卸仕入れサイト「orosy(オロシー)」を運営するスペースエンジンは21日、プレシリーズ A ラウンドで1.8億円を調達したことを明らかにした。このラウンドは SIG Japan(アメリカの Susquehanna International Group=海納国際集団の日本向けファンド)がリードインベスターを務め、Light Street Capital パートナー の Gaurav Gupta 氏、STRIVE、G-STARTUP、Coral Capital、ANOBAKA、Plug and Play Japan が参加した。

スペースエンジンにとって、これは2020年2月に実施したシードラウンドに続くものだ。Coral Capital、ANOBAKA(当時は KVP)、Plug and Play Japan は前回ラウンドに続くフォローオンでの参加となる。SIG Japan は、これまでにオーディオフィットネスアプリの「BeatFit」 運営、美容プラットフォーム「LIPS」運営の AppBrew などに出資、また、シリコンバレー VC の Light Street Capital は SmartHR が2019年7月に発表したシリーズ C ラウンドにも参加しているが、今回はラウンドステージと出資額の関係でパートナー個人枠からの出資となった。

スペースエンジンは2019年5月、EC サイト販売中心の商品メーカー、D2C ブランドといったサプライヤーなどがリアル店舗での販路を拡大できるプラットフォーム「SpaceEngine」をローンチ。それを2020年9月、サプライヤーから小売店舗へのアプローチだけでなく、小売店舗からサプライヤーへのアプローチができるプラットフォーム「orosy」へと事実上ピボットした。店舗は、インターネット上で人気を集める商品を簡単に探し、仕入れ、店頭で販売することができ、委託販売からスタートできるため、店舗は仕入れリスクを最小限に抑えることができるのも特徴だ。

スペースエンジンの皆さん
Image credit: SpaceEngine

この分野でベンチマークすべきは、Square 従業員らが2017年に立ち上げた Faire だろう。同社は創業から2年でユニコーンクラブ入りするなど驚異的な成長を見せている。一方、ノーコードやサードパーティーのサービスとの連携 API の多さから世界的にも人気を集める Shopify は、昨年、B2B マーケットプレイスの Handshake を買収。Shopify を使って商品販売する事業者向けに仕入れチャネルを提供することで、Faire へのユーザ流出防止を図っている。

<関連記事>

また、Stripe と Shopify の蜜月ぶりは有名な話で、先ごろ上場した Stripe の株式を一部保有する Shopify は相応の株主利益を手にしたと言われている。Stripe と Shopify を使うことで、店舗のオンライン・オフライン双方混在で決済のみならず在庫管理ができるようになるため、両者のプラットフォームが〝中小の物販企業の OS〟になっていくとの目算は強い。スペースエンジンはこのアメリカでのトレンドが、そう遠くない将来、日本市場にもやってくると踏んでいるようだ。

スペースエンジンでは調達した資金を使って、バイヤーに商品をレコメンドする機能を追加する。Orosy 上で陳列される商品の増加に伴いバイヤーは商品選びが難しくなるため、スペースエンジンでは現在、バイヤー経験のある社員がバイヤーにレコメンドする運用を取っているが、この部分を一部自動化できる技術を開発する予定だ。また、SIG Japan から資金を受け入れたことで、今後、商習慣の類似性から、Orosy のようなプラットフォームが受け入れられる可能性が高い、台湾や韓国への進出を検討するとのことだった。

国内でこの分野のスタートアップを見てみると、アパレル小売店がリスクフリーで仕入できるプラットフォーム「homula」が今年5月、シードラウンドでニッセイ・キャピタルや HIRAC FUND から1億円を調達している。