Mesh for Teams:メタバースと新たなミーティング体験に対するMicrosoftの答え(2)

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(前回からのつづき)MicrosoftやFacebook(訳注:旧社名・新社名はMeta)などの大手企業は、人々がオンライン上で出会い、働き、遊び、生活する、相互に接続されたコミュニティの仮想世界である「メタバース」を追い求めている。ブルームバーグ・インテリジェンスは、現在のトレンドが続くとすれば、メタバースの市場規模は2024年までに8,000億ドルに達すると予測している。

Microsoftはメタバースのひとつの側面として「インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジが調和したもの」と考えている。MicrosoftのCEOであるSatya Nadella氏は、今年の夏に開催された「Microsoft Inspire」の基調講演で「『エンタープライズ・メタバース』はモノのインターネット、デジタルツイン、複合現実を統合したものになる」と発言している。

「当社のメタバースはまずデジタルツインから始め、資産や製品、人、場所、物、それらの相互作用にまたがる複雑な環境など、物理的または論理的なもののリッチなデジタルモデルを構築することができるようになるでしょう。デジタルツインは物理的な世界とリアルタイムに結びついているので、環境を監視したり、複合現実感を使ってその中でコラボレーションを行うことができます。シミュレーションもできるので、AIを適用して将来の状態を分析・予測することもできるようになるはずです」(Satya Nadella氏)。

メタバースの定義、そしてそれが包含するものはステークホルダーによって異なる。しかし、その競争はますます激しくなっている。先週、Facebookはメタバースに焦点を当てた「Meta」というブランドに変更し、ユーザーが自分でデザインした仮想世界、会議室、自宅スペースを作成できるプラットフォーム「Horizon Worlds」「Horizon Homes」「Horizon Workrooms」「Messenger VR」「fitness VR」における多数のアップデートを発表した。

FacebookのCEOであるMark Zuckerberg氏は、同社の第2四半期決算説明会において、メタバースでの収益機会について次のように述べている。

「商取引はメタバースの大きな部分を占めることになると思います。物理的な製品とデジタル製品の両方を販売でききるようになるはずです」。

企業が想定しているユースケース以外にも、消費ベースのモデルは、Microsoftがメタバースで展開する可能性を秘めている。Teams の月間アクティブ ユーザー数は約2億5,000万人だが、そのうちの一部のユーザーが Mesh for Teams のプレミアム サービス(Azure 開発ツールなど)を利用すれば、それはMicrosoftにとって大いに価値のあることだ。

しかしこの野望を達成するために必要な投資として、Facebookは株主に対してメタバース関連技術への支出が2021年に100億ドルを超えるとの見通しを示した。メタバースから得られる利益を実現するポイントに到達することは、明らかに一夜にしてできることではないし、決して安くはないだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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