都市型垂直農法「Infarm」、カタール投資庁らから2億米ドルをシリーズD調達しユニコーンに

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Image credit: Infarm

ベルリンで創業、現在はアムステルダムに本拠を置く都市農業(アーバンファーミング)ソリューションを開発するスタートアップ Infarm は16日、シリーズ D ラウンドで2億米ドルを調達と発表した。これは2020年6月に報じられた2億米ドルのシリーズ C ラウンドCrunchbase によれば、2020年9月に実施され、調達額は1.7億米ドルとされている)、その後のブリッジラウンドに続くものだ。今回ラウンドには、カタール投資庁(QIA)、Partners in Equity、Hanaco、Atomico、Lightrock、Bonnier などが参加した。累計調達額は5億米ドル。

Business Insider のドイツ語版CNBC は、Infarm がユニコーンになったと伝えた。また、Bloomberg は今年6月、Infarm が SPAC(特別目的買収会社)の Kernel Group Holdings(NASDAQ:KRNLU)との合併により IPO を模索していると報じている

Infarm は、ヨーロッパ、北米、日本の屋内センターでモジュール(組み立て)技術を活用しサラダ菜やハーブなどの製品を栽培、小売業者に供給している。11カ国50を超える都市で事業を展開し、世界各国の小売大手30社に農作物を提供する17以上のグローイングセンターと1,400を超える店内設置ファームを稼働している。日本では昨年、Infarm が JR 東日本(東証:9020)から調達額非開示の出資を受け、JR 東日本傘下の高級スーパー「紀ノ国屋」で Infarm の仕組みを使った屋内(店内)栽培の農作物の販売を開始した

都市部での垂直農法は、新型コロナウイルスの感染拡大でサプライチェーンが混乱する中、食料の多くを輸入している国々では、食料安全保障がクローズアップされるようになり、人気を博している。従来農法に比べ、スペース、水、農薬の使用量が少なくて済み、消費者は究極の地産地消が体現できる。投資に加わったカタールをはじめ中東地域は慢性的に水が不足する地域だ。中東やアジア太平洋の新市場に参入するため、Infarm は取扱果物や野菜の種類を拡大し、2023年にカタールに初のセンターを開設する予定だ。

カタールのセンターでは、ハーブやサラダなどの農産物のほか、トマトやイチゴなどの果物の収穫を目標としている。現在 Infarm では75種を超えるハーブ類やレタス類、葉物野菜を栽培しているが、来年は商品ラインナップにキノコ類やミニトマト、豆類やイチゴなどの40品種を新たに追加する予定だ。同社では2030年までに20カ国、100カ所の栽培施設に拠点を拡大するとしている。

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