100個のNFTを1年間かけて売った「KawaiiGirl」のマーケティング手法:「KawaiiGirl」FREX代表 Tommy × ACV唐澤・村上(4)

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本稿はアクセンチュア・ベンチャーズが配信するポッドキャストからの転載。音声内容の一部をテキストとして掲載いたします

アクセンチュア・ベンチャーズ (ACV)がスタートアップと手を取り合い、これまでにないオープンイノベーションのヒントを探るポッドキャスト・シリーズです。旬のスタートアップをゲストにお招きし、カジュアルなトークから未来を一緒に発見する場を創っていきます。

ポッドキャストで語られたこと

100個のNFTを1年間かけて売った「KawaiiGirl」のマーケティング手法

KawaiiGirl

唐澤:KawaiiGirlも同じやり方ですか?

Tommy:KawaiiGirlは少し一般的なやり方と違います。9月当時はジェラティブと一枚アートの中間を狙っていたので、日本人の中で、そういったものを欲しいと思う人・海外のプロジェクトを知っている人は日本のプロジェクトを追おうとしていなかったですし、日本のプロジェクトを追っている人はそもそもそう言ったコレクティブルと呼ばれるジャンルのNFTがあることを知らない層も多かったんですよね。

なので、そのどちらもに宣伝していかないといけなかったので、特殊な宣伝方法を使ったりしました。プロセスで言うとそこまで変わりませんが。一つ違うポイントがあるとすれば、コミュニティ型で100個のNFTを1年間かけて売りますと言っていました。

今の時点で80個リリースしていて、あと20個はこれからリリースされるんですよね。そこは他の方がやっているプロジェクトとは違う販売方法でした。

唐澤:どうしてそうしたんですか?

Tommy:その時は日本の市場が小さくて購入者層も小さくて、一枚一枚売ってるアーティストはそもそも描けたら売るので、一枚一枚出していくんですよね。出し方はそのほうが良いなと思って、一気に100体出しても認知的にも売れないと思ったので、一枚一枚売ることで少しずつホルダーを増やしていって、増えたホルダーに対して手厚くサポートして一体感を出していくことを目指していました。

大体10-20出た頃に「なんだあの集団、私も僕も入りたい」と思わせるようにイベントを行っていきました。そうすると次から出すNFTの需要がどんどん高まっていって、「今回買えなかったけど次買おう」という形でNFTの価値も向上していって、認知も広まりながら、100体という制限もあるので、100体終わればそれ以上発行されないので価値が薄まることもないということも先に宣伝して販売することにしました。

唐澤:それも希少性マーケティングというか、マーケティング手法に忠実にやられているということですね。ホルダーに対する手厚いサポートとは何をやってるんですか?

Tommy:ホルダーの悩みを請け負うこともありますし、私たち今3人いて、私がNFTに詳しい・リサーチもできるという立場で、イラストレーターと、海外マーケもできる子がいて、例えばNFTの最新情報を知りたいという方にはホルダーのクローズドなコミュニティで私がNFTの最新情報を流したりとか、こういった詐欺があるよという情報を先にキャッチして発信することでホルダーさんが詐欺に遭わないようにしたりとか。

あとはイラストレーターの方は女の子ですごい癒し系ポジションでもあって、特にオンラインが増えた中でTwitterスペースで気軽にイラストレーターと雑談できたりとか。そういったところでKawaiiGirl NFTを持つといろんな恩恵があるよというのに意識を置いていました。

次につづく:NFT「KawaiiGirl」の未来はコミュニティにあり

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