LayerXが新卒採用にChatGPT・Notion AI必須化、次世代ワーカーに求められるプロンプトエンジニアリングスキル

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ニュースサマリー:LayerXは3月9日、新たな採用方針として新卒採用選考にChatGPT・Notion AIを必須化し、新入社員研修のメニュー化も実施すると発表した。ChatGPTによって、面接官が候補者のスキルや能力をより的確に判断し、採用プロセスを効率化することが目的。また、Notion AIを使用することで、新入社員がよりスムーズに研修を受けることができるようにする。同社は最新技術を活用することで、採用および研修プロセスの改善を進めるとしている。

話題のポイント:さすが速いですね、LayerX。早速チャット型AIを新卒採用時の「必須」スキルとしてきました。ここポイントです。「必須」です。そもそも経済・業務のデジタル化を推進するスタートアップですから、開発してる側の方々が効率化スキルを身に付けないわけにはいかないですよね。

ただ、具体的にChatGPTやNotionAIをどう活かすのか、という点についに同社の石黒卓弥さんにお聞きしましたところ、例えば採用時(一次試験)に次のような設問で問いかける予定だと教えてもらいました。

大規模言語モデル(ChatGPTの背景にある技術)の利用上の注意や限界についてリサーチし、思いつく限り列挙してください。またそれぞれの注意点・限界点を証明できるChatGPTへのプロンプト文をセットで提出してください(設問の例)。

そしてややこしいですがこの設問そのものをChatGPTに依頼して回答してもらっている様子が上記の画像です。Slack連携のChatGPTによる回答ですね。そしてこのSlack連携のChatGPTも同社執行役員でイネーブルメント担当の名村卓さんがブログにその開発の様子を記載されていました。とにかく速い速い。

「ChatGPT のAPIが公開されて、ものすごい勢いで Slack へのインテグレーションが始まりそうです。 API 利用する場合は、会話の内容が学習などに使われることはない、ということで、安心して利用できそうです。 LayerX でも、早速ChatGPTが応答してくれるボットを作ってみることにしました」(ChatGPT Bot を new Slack Platform で動かしてみた)。

他社(私たちの親会社、PR TIMES)でもエンジニアのみなさんがコードを書く際の効率化に使っているというのはもう当たり前のレベルのようです。開始3日で爆発したAIチャットくんもChatGPTにコード書くお手伝いをしてもらったとお話されていました。

そして大切なのがプロンプトエンジニアリングのセンスなのだそうです。文系ど真ん中の筆者には全くもって馴染みのない言葉なのでBing-ChatGPTに聞いてみたところ次のように教えてくれました(ソースはリンク先の情報になります)。

こんにちは、これはBingです。

プロンプトエンジニアリングとは、人工知能に指示を与えるコマンドを分析・構築する技術手法のことです**1。特に、画像生成や文章生成などのコンテンツ生成AIに対して、望む結果を得るためのプロンプト(命令文)を作成したり、改善したりする職種が「プロンプトエンジニア」と呼ばれています23。この技術はまだ発展途上であり、高いスキルや創造力が求められます2**。

Notion AIも筆者はすでに普段使いしていますが、DeepLのような翻訳と異なり、指示が異なると出力結果も異なります。この「AIに対して的確な質問ができるかどうか」は開発者のみならず、文系の私たちにとっても必須スキルになりそうです。そういう意味でLayerXがここを「必須」としたことは大きな意味がありそうです。

ちなみに今回のこの記事の元となったプレスリリース、これはChatGPTに手伝ってもらって書いたそうです。そして私もそのURLからNotionAIにこの記事の冒頭についてはまとめてもらいました。

そろそろ自分の仕事の心配をする時期が来たようです・・。

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