マネーフォワード(東証:3994)傘下のスタートアップ支援に特化した子会社マネーフォワードベンチャーパートナーズ(MFVP)は13日、「HIRAC FUND(ヒラクファンド)」2号ファンドのファイナルクローズを発表した。当初ファンド規模は最大60億円を想定していたが、最終的には大幅にオーバーサブスクライブで90.8億円を集めた。
テーマに「地方」が追加されたこともあり、LP には地域の金融機関が多く参画した。明らかにされた LP は次の通りだ。1号ファンドでは多くの起業家が LP に名を連ねていたが、2号ファンドの多くは企業投資家で構成されている。
- I-ne(東証:4933)
- 浅原大輔氏(スタンフォード大学客員研究員)
- 足利銀行
- 岩手銀行(東証:8345)
- 岡崎信用金庫
- QR インベストメント(北國フィナンシャルホールディングス子会社)
- 紀陽銀行(東証:8370)
- 京都信用金庫(コミュニティ・バンク京信)
- 佐賀銀行(東証:8395)
- 山陰合同銀行(東証:8381)
- 静岡ガス(東証:9543)
- 静岡銀行
- 常陽銀行
- 徳島大正銀行
- TOPPAN ホールディングス(東証:7911)
- 日本 M&A センター(東証:2127)
- 広島銀行
- プログリット(東証:9560)
- 松井証券(東証:8628)
- 三菱 UFJ 銀行
- 山口功一郎氏(暁翔キャピタル 代表取締役社長)
- 山本正喜氏(Chatwork 代表取締役社長 CEO)
- ワンキャリア(東証:4377)
MFVP は2020年7月に1号ファンドを組成、同年12月に30.4億円の調達でクローズした。1号ファンドからは25社に投資実行されたことが明らかになっている(うち、22社は開示されている)。1号ファンドでは、ワンショットのチケットサイズは3,000万円〜1億円程度(ファンドの規定上は最大で3億円)とされていたので、条件が同じであれば、2号ファンドでは投資先が100社以上に迫る可能性がある(1号ファンドの頃と比べ、2号ファンドでは新たに6社が投資先として追加開示されている)。
HIRAC FUND の2号ファンドからの投資先で明らかにされているもののうち、地方創生・地域経済活性の文脈では、全国の不動産情報のビックデータを提供する TRUSTART、訪問介護事業のスリーエスがある。TRUSTART は8月に、スリーエスは今月、それぞれ、HIRAC FUND から資金調達したことを明らかにした。なお、2号ファンドの投資領域は「DX」「Sustainability」「SaaS/Fintech」「Web3.0」に設定されている。
なお、HIRAC FUND とは資本上無関係だが、HIRAC FUND の 代表パートナーである古橋智史氏は、 NFIGURE という IP を活用した NFT を扱う Web3 スタートアップを昨年6月に、アンドエルというヘルスケアスタートアップを今年10月に起業した。
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