HIRAC FUND、最大60億円規模の2号ファンドをファーストクローズ

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「HIRAC FUND」の皆さん
Image credit: Money Forward Venture Partners

マネーフォワード(東証:3994)傘下のスタートアップ支援に特化した子会社マネーフォワードベンチャーパートナーズ(MFVP)は7日、「HIRAC FUND(ヒラクファンド)」2号ファンドのファーストクローズを発表した。ファンド規模は最大で60億円で、すでに数十億円の前半程度が集まっているようだ。今回からテーマに「地方」を追加し、LP に地域の金融機関も多く参画する予定だ。

現時点で明らかになっている LP は、岡崎信用金庫、紀陽銀行(東証:8370)、山口功一郎氏(暁翔キャピタル 代表取締役社長)、ワンキャリア(東証:4377)。それ以外については契約提携中のため、セカンドクローズやファイナルクローズの段階で、開示意思のある LP の名前が明らかにされる見込み。1号ファンドでは多くの起業家が  LP に名を連ねていたが、2号ファンドのファーストクローズは主に企業投資家で構成されている。

HIRAC FUND の 代表パートナーである古橋智史氏は、2号ファンドからはマネーフォワードグループが培ってきた知見を生かし、投資の再現性や蓋然性を高めた、より VC らしい活動が可能になるだろうと述べた。また、ファンド運営に関わる若手メンバーが増えてきたこともあり、海外スタートアップへの投資なども積極化させたい考えだ。

MFVP は2020年7月に1号ファンドを組成、同年12月に30.4億円の調達でクローズした。1号ファンドからは25社に投資実行されたことが明らかになっている(うち、22社は開示されている)。1号ファンドでは、ワンショットのチケットサイズは3,000万円〜1億円程度(ファンドの規定上は最大で3億円)とされていたので、条件が同じであれば、2号ファンドでは投資先が100社前後に迫る可能性がある。

2号ファンドの投資領域は「DX」「Sustainability」「SaaS/Fintech」「Web3.0」に設定されており、1号ファンドの「伝統的産業 × Tech」「IT」「新領域」に比べ、より明確化された形だ。なお、HIRAC FUND とは資本上無関係だが、古橋氏は NFIGURE という IP を活用した NFT を扱う Web3 スタートアップを今年6月に起業している。HIRAC FUND の Web3 分野のソーシングなどにあたっては、古橋氏の持つ Web3 に関わる人脈や知見の活用が期待される。

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